ハローワーク(職安)とは?サポート内容を具体的に解説
ハローワーク(職安)の利用を初めて検討している人は「ハローワークとはどんな所?」と気になっていませんか?
ハローワークとは無料で活用できる国が運営する職業紹介所であり、正式名称を公共職業安定所といいます。
50代や60代の年配の方は「職安」など正式名称で認識している一方で、若者は「ハロワ」など通称の方で認識していることが多いです。
就職活動で利用できるのはもちろんのこと、失業保険を受給する際にもハローワークを活用する必要性があります。
また、ハローワークは就職活動のためだけに存在している機関ではなく、会社が社員を雇用するにあたって適用すべき雇用保険や助成金の申請書類、求人票の受付機関としても機能しています。
企業の人事部員はハローワークに届出をする書類が大量にあるため、月に1回以上の頻度で足を運ぶことがあります。
筆者は約10年間、人事を経験し、毎月のようにハローワークに求人依頼や雇用保険の手続き等を行いに通っていました。
この記事を読めば、ハローワークとはどんなところなのかについて理解し、活用することができます。
ハローワークとは何なのかについて悩んでいる方はぜひ、最後まで読んでいって下さいね。
目次
ハローワークとはどんなところ?具体的なサービスの内容を紹介
「ハローワークではどんなサービスが受けられるの」と気になりませんか。
ハローワークで受けられるサービスは就職斡旋だけではありません。
例えば、以下のようなサービスを行っています。
- 求人紹介
- キャリア相談
- 書類選考・面接対策のサポート
- 失業保険の手続き
- 就活・転職セミナーの案内
- 職業訓練の相談
それぞれについて解説します。
求人紹介
ハローワークのメインの機能は求人紹介となります。
なぜなら、ハローワークは国の失業率を改善するために設立された機関だからです。
求職者に仕事を紹介し、1日も早く失業状態から脱出してもらうことがハローワークの目的です。
公共職業安定所の求人に応募する際には、ハローワークの紹介状が必要となります。
もしハローワークを活用したい場合はハローワークの一階の総合窓口にて求職者番号を登録しましょう。
30分から1時間ほどで登録は終わります。
番号を貰ったら備え付けのパソコンで求人検索を行います。
ハローワーク内に設置されているパソコンには番号が振り分けられているので、受付で貰う番号の席で求人検索をします。
窓口で求職者情報とメールアドレスを登録すると、求職者マイページというサービスを利用することができます。
求職者マイページのアカウントがある方は、求人の検索条件を保存して呼び出したり、「お気に入り」として求人情報を保存することができます。
気になる求人票があれば、積極的に応募しましょう。
キャリア相談
ハローワークではキャリア相談を受けることが可能です。
ハローワークのキャリア相談では、どのようなキャリアを歩みたいのかを相談員に対して伝えて、どうすれば実現できるのかを具体的に相談できるためおすすめです。
転職エージェントとは異なり、営利が絡んでいない分、しっかりとしたアドバイスを受けられる可能性が高いです。
注意点としては求職者番号の取得と、予約が必須なことです。
住民票の住所を管轄するハローワークに行き、求職者番号を貰い予約をするようにしましょう。
書類選考・面接対策のサポート
ハローワークでは書類選考・面接対策のサポートを受けることができます。
書類選考対策と面接対策サポートは予約を取る必要があります。
まずは求職者番号を取得し、必ず事前予約を行うようにしましょう。
失業保険の認定日にサポートを受けられる場合もあります。
失業保険の手続き
ハローワークでは失業保険(雇用保険の失業等給付の基本手当)の手続きをすることができます。
会社を辞めた後に居住地を管轄するハローワークに行き、1年以上雇用保険の加入履歴があるなどの条件を満たしていれば、失業保険を受け取ることが可能です。
条件を満たしている方は忘れずに手続きをするようにしましょう。
就活・転職セミナーの案内
ハローワークでは就活・転職セミナーの案内を受けることが可能です。
ハローワークの入り口の総合案内コーナーに就活や転職セミナーのパンフレットがおいてあるので、興味があれば参加してみましょう。
参加は無料で、企業と面接をすることができるような説明会も開催されています。
予約が必要なケースもあるため、必ず事前に確認をしてくださいね。
職業訓練の相談
ハローワークでは職業訓練の相談が可能です。
職業訓練とは特定の職種につくために必要な資格や技能を、無料で取得できる訓練のことを指します。
雇用保険の受給期間内であれば、雇用保険を受給しながら勉強して資格を取得することができます。
簿記の資格取得を目指す職業訓練や、旋盤加工の資格を取得できるコースまで様々な職業訓練があります。
ハローワークの窓口で開催時期などの情報が得られるため、相談してみてください。
次は、ハローワークを利用可能な人について解説します。
ハローワークの求人紹介の内容をわかりやすく解説
ここではハローワークの求人紹介の内容について解説します。
- ハローワークの求人紹介の特徴
- ハローワークと求人サイトとの違い
- ハローワークと転職エージェントの違い
- ハローワークと派遣会社の違い
- どのサービスを利用しても原則無料で利用できる
それぞれについて解説します。
ハローワークの求人紹介の特徴
ハローワークは国営の機関であり規模が大きく、民間にはない特徴があります。
- 誰でも利用が可能
- 無料で利用できる
- 地方に強く、中小企業が多い
ハローワークは国が運営するサービスとなっているため、どんな方でも無料で利用できます。
転職エージェントや転職サイトの中には20代限定等、利用者を選ぶサービスもありますが、民間企業だからこそできることであり、公金で運営しているハローワークは利用者を制限することはありません。
全国で展開しているため、地方の中小企業求人を探すときには強い武器となります。
ハローワークと求人サイトとの違い
ハローワークと求人サイトの違いとして、企業がお金を払っているかどうかという観点で大きな違いがあります。
なぜなら、ハローワークは全て無料で求人掲載することができるのに反して、求人サイトは全て企業が有料で求人を掲載しているためです。
求人サイトは掲載期間や掲載枠が決まっており、大手の求人サイトでは1か月30万円から100万円を企業が掲載料を支払い掲載しています。
掲載期間が決まっている分早く内定を出す必要性があるため、就職決定スピードは圧倒的に転職サイトに軍配が上がります。
ハローワークは無料で求人を掲載できる分、いつまでも求人掲載しているケースが目立ちます。
ハローワークと求人サイトの違いとして、企業が支払っているお金の差があることから内定を決定するまでのスピードに差が出るということです。
ハローワークと転職エージェントの違い
ハローワークと転職エージェントの違いとして、ハローワークは地方に強く、中小企業が多いという特徴があります。
転職エージェントは企業からの人材紹介料で経営が成り立っているので、たくさんの求人がある都市部でないと事業が成り立たないことが多いからです。
逆にハローワークは税金で運営されているため、求人数の少ない地方でも求人紹介を行うことが可能です。
都市部なら転職エージェントを活用し、地方ならハローワークの活用がおすすめです。
ハローワークと派遣会社の違い
ハローワークと派遣会社の違いとして、最も顕著に違いが出るのは就職後の雇用形態です。
ハローワークの求人は直接雇用の正社員雇用や契約社員、パート・アルバイトなどの求人であるのに対して、派遣会社は雇用形態が派遣社員となります。
直接雇用は解雇などが厳しく制限されており、労働基準法上優遇される傾向にあるのに対して、派遣社員は就職しやすく解雇されやすいというデメリットがあります。
派遣社員は即日採用される傾向にありますが、直接雇用は面接が複数回あるなど、雇用されることのハードルの高さも違います。
直接雇用を希望する方は、派遣会社かハローワークで迷うならハローワークを利用しましょう。
どのサービスを利用しても原則無料で利用できる
ハローワークだけに限らず、求人サイト、転職エージェント、派遣会社のどのサービスでも原則無料で利用することができます。
なぜなら、法律で求職者からお金を取ることは法律で禁止されているためです。
労働基準法6条には
何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。
と明文化されており、求職者からお金を取ることは罰則対象となります。
就職活動にどのサービスを使っても、原則無料で活用できます。
次は、ハローワークで受けられるサービスについて解説します。
ハローワークは新卒の就活でも利用できるのか?
ハローワークは新卒の就活でも利用できます。
なぜなら、ハローワークは15歳以上の就労可能な人材全てに職業を斡旋することが可能となっているためです。
大卒の新卒は22歳となっているため、十分活用できます。
ただし大卒者向けの求人ばかりではないため、根気よく求人を探す必要性があります。
次は、ハローワークの障害者向け雇用について解説します。
ハローワークは障害者の就職支援もサポートしてもらえるのか?
ハローワークは障害者の就職支援をサポートしています。
ハローワークには障害者サポート専門の窓口が存在しており、障害者向け求人があるためです。
障害者向け求人は、障害者専門のサポートをしている部門に行かなければ対応してもらえません。
専門の方のサポートを受けて、面接に挑むようにしましょう。
ところで、ハローワーク以外でおすすめの転職方法について知りたくありませんか。
次は、おすすめの転職エージェントについて解説します。
転職するならハローワークではなく転職エージェントをメインに使おう
筆者は、転職するならハローワークよりも、転職エージェントをメインに使うことを強くおすすめしています。
なぜなら、大企業、中堅企業はハローワークに求人掲載していないことが多いからです。
安定的な生活を送るためには中堅規模以上の企業に就職することがベターなのですが、中堅規模以上の企業は資金力があるため、有料でも転職エージェントを活用します。
また、転職エージェントには以下のメリットがあります。
- 自己分析を徹底的に手伝ってもらえる
- 的確な求人紹介を受けることができる
- 書類作成を手伝ってもらえる
転職エージェントを活用する大きなメリットは、現実的に求人に合格できるアドバイスを貰えることです。
ハローワークは一般企業とは違い、利益を追求する必要性がありません。
良くも悪くも、ガツガツしていないため、即効性のあるアドバイスを得ることは難しくなります。
転職エージェントは企業に紹介した人材が内定を獲得して、初めて利益になる営利企業です。
転職希望者が内定に繋がるよう、すぐに使えるテクニックをたくさん教えてくれます。
では、どの転職エージェントの活用がおすすめなのでしょうか。
次は、未経験OKの求人に強い転職エージェントを紹介します。
未経験OKの求人に強い転職エージェント
職種を変えて転職をしたい方には、未経験OKの求人が多い転職エージェントがおすすめです。
未経験OKの求人に強い転職エージェントは、未経験者を企業に紹介することが前提で運営されているためです。
以下の転職エージェントがおすすめです。
- ハタラクティブ
- 就職カレッジ
それぞれについて解説します。
ハタラクティブ
ハタラクティブは内定率80.4%を誇る転職エージェントで、未経験者かつ若者におすすめの転職エージェントです。
ハタラクティブの特徴として、未経験者OKのクリエイティブ系職種に強いという点があります。
未経験者に強い転職エージェントが保有する求人は、就職しやすい営業職の求人が多くなる傾向にあります。
その点、ハタラクティブはクリエイティブ系の求人も数多く揃えているのが魅力です。
ハタラクティブの無料相談はこちら
就職カレッジ
就職カレッジは第二新卒や既卒など未経験者の転職支援に強い若者におすすめの転職エージェントです。
はじめての転職の方でも安心して働けるように、就職カレッジでは名刺交換などビジネスの基本を学べる独自の研修を無料で実施しています。
新人研修をしてくれる企業が少ない中で、内定獲得後すぐに実務に活かせるテクニックを教えてもらえる点は非常におすすめです。
就職カレッジは求職者に寄り添った手厚いサポートで職業紹介優良事業者にも選ばれています。
1週間の研修に参加すると書類選考なしで企業の求人紹介を受けられるため、書類選考免除で応募したい方は就職カレッジに一度相談してみてくださいね。
就職カレッジ無料相談はこちら
次は、キャリアアップに強い転職エージェントを紹介します。
キャリアアップに強いおすすめ転職エージェント
「経験を活かしてキャリアアップしたい」という方には、大手の転職エージェントがおすすめです。
なぜなら、大手の転職エージェントには優良企業が経験者向けに求人を掲載する傾向があるためです。
キャリアアップに強いおすすめの転職エージェントとして、以下の転職エージェントがあります。
- リクルートエージェント
- マイナビAGENT
それぞれについて解説します。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは大手の転職エージェントであり、キャリアアップを考えている方におすすめです。
リクルートエージェントは、大手企業の求人が多く用意されているためです。
リクルートエージェントを活用することで企業規模を上げる転職を実現しやすくなり、キャリアアップが可能となります。
リクルートエージェントでキャリアアップを狙いましょう。
マイナビAGENT
マイナビAGENTは大手マイナビグループの転職エージェントであり、キャリアアップ転職におすすめです。
新卒採用でマイナビを活用した大手企業が、中途採用でも求人依頼を出していることが多いためです。
マイナビAGENTは特にメーカーとITに強いという特徴があります。
メーカーやIT業界への転職で、キャリアアップしたい方におすすめです。
マイナビAGENTでキャリアアップを狙いましょう。
次は、障害者雇用に強い転職エージェントについて解説します。
障害者に強い転職エージェント
障害者に強い転職エージェントとして、リタリコ(LITALICO)という転職エージェントがあります。
リタリコ(LITALICO)は障害のない社会をつくるというキーワードを掲げ障害者に特化した就職紹介事業を展開しているためおすすめです。
精神障害から身体障害まで広く対応しており、障害者雇用で求人を探している方におすすめできます。
>リタリコはこちらで登録
まとめ
今回は、ハローワークとは何かについて解説しました。
ハローワークとは正式名称を公共職業安定所と言い、国が失業率を下げるために設立されました。
その後、高度経済成長や民間事業者に求人事業を許可したことで求人斡旋業務としては形骸化しつつあります。
ハローワークの他にも、求人サイトや派遣会社、転職エージェントなどが転職のサポートをしています。
ハローワーク以外のサービスでも、原則無料で求人紹介をしてもらうことが可能となっています。
ハローワークよりも、民間の求人サイトや転職エージェントの方が質の良い求人を紹介してもらえるためおすすめです。
おすすめの転職エージェントは下記となります。
- ハタラクティブ
- 就職カレッジ
- リクルートエージェント
- マイナビAGENT
- リタリコ
よくある質問と回答
ハローワークとは?
ハローワークとは国が運営する無料で職業を紹介してもらえる期間のことです。
正式名称は公共職業安定所と言います。
特徴として地方に強く、中小企業の求人が多い傾向にあります。
ハローワークは新卒でも利用できる?
ハローワークは新卒の方の就職活動にも利用できます。
15歳以上で就労可能な人材全てに職業を斡旋することが可能とされており、高卒や中卒からでも利用が可能です。