【例文付き】効果的なエントリーシートの志望動機の書き方!ポイントを伝授
「志望動機を作ってみたいけれど、どう作っていいかわからない」
「どうすれば企業の採用担当者に響く志望動機を作ることが出来るのかな」
エントリーシートに必ず書く志望動機。
しかし志望動機を会社ごとに作れと言われても、なかなかうまく書けないという悩みを抱えている方は非常に多いです。
私は採用担当として10年以上志望動機を見てきました。
書類選考を通過する方は「書き方(見せ方)」がとても上手です。
つまり採用担当者が評価しやすい書き方をしています。
この記事には私が見てきた合格する書類選考のパターンを紹介していきます。
志望動機は自分自身のこれまでの経験を活かして、志望先企業の求めている人材像をつかみ、オリジナリティのある志望動機を作成すれば面接選考にたどり着くことが可能になるでしょう。
「そんなこと言われて書けるんだったら苦労しないよ。」と思いますよね。
10分もあれば読み切れますので、最後まで読んで就活で効果的なエントリーシートの志望動機の書き方を理解しましょう。
目次
エントリーシートの志望動機で差が付く!目的は書類選考の突破
エントリーシートでは就職希望者の様々な想いを文章にしてもらいます。
しかし結論として志望動機の一番の目的は、書類選考を突破することとなります。
書類選考の突破=あなたを企業が欲しいと思うということです。
企業が求めている志望動機を知れば、書類選考の突破は容易になります。
企業に欲しい!と思わせる、志望動機の効果的な書き方を次の段落では解説します。
志望動機の評価ポイントは4つと効果的な書き方
志望動機の評価ポイントは大きく4つあります。
- 評価ポイント1:志望度・意欲の高さ
- 評価ポイント2:入社後の成長イメージ
- 評価ポイント3:価値観と人柄
- 評価ポイント4:論理的に伝えることができるかどうか
それぞれについて解説させていただきます。
評価ポイント1:志望度・意欲の高さ
志望動機では、
- 志望度
- 意欲の高さ
を伝える必要があります。
一番効果的なのは、応募企業でしかできないことを書く方法です。
具体的な書き方について解説します。
書き方:応募企業でしかできないことを書く
応募企業でしかできないことを志望動機に記載することで「志望度が高い」と感じられます。
企業のホームページや商品、競合他社と比較し、「その企業唯一」の部分を探してみましょう。
新卒・既卒・第二新卒の就職・転職の場合は、ある程度「あいまい」でも許されるケースが多いです。
逆に言えば、新卒・既卒・第二新卒以外の方が転職する際のの志望動機は、あいまいでは落とされる可能性が高いということです。
応募先企業のオンリーワンがどうしても見つからない場合は、応募先企業の製品への愛着や海外で実感したことなどを踏まえて、応募先企業でしかできないことを書くようにしてみましょう。
例文を紹介いたします。
「世界で認められる高品質な車づくりに参加したいと考えております。私は海外留学をした際に、御社の製品が海外でも広まっていることがよく理解できました。
たくさんの海外車両の中で、トヨタ車のマークが非常に目立っていました。私自身も大学生時代はトヨタ車を購入し、大切に乗っています。」
評価ポイント2:入社後の成長イメージ(成し遂げたいこと・なりたい状態)
意欲の高さをアピールする方法として、入社後の成長イメージを具体的に書くという方法がおすすめです。
具体的には3年後にどうなっていたいか、10年後にどうなっていたいかをイメージして書くと書きやすくなります。
日本企業の場合は、キャリアパスとして管理職を目指していくということが一般的なので、管理職になったらやってみたいことでも良いです。
具体的な書き方を紹介いたします。
書き方:「何をやるか」「将来どんな人になるか」を伝え、貢献の仕方を書く
将来的なキャリアプランなどを交えて、具体的に貢献する方法について伝えるようにしてみましょう。
「私は将来的には御社で展開されている海外でのシェアアップに貢献できる人材になりたいと考えております。
私は海外留学を経験し、世界で活躍する人材になりたいと考えるようになりました。
そのキャリアプランの実現のため、まずは国内事業部で営業職を経験して、3年後には国内業務をしっかりと覚えたいと思っております。
そして10年後には、国内での仕事をしっかりと覚えて足場を固め、海外事業部で責任者として活躍したいと考えております。」
注意点としては、面接時に「なぜ3年後(10年後)こうなりたいと感じたのですか?」と聞かれますので、どんな背景・動機でこの考え方になったのかを説明できるようにしましょう。
評価ポイント3:価値観と人柄
志望動機の重要な評価ポイントとして、会社の求めている価値観と、学生の価値観が合致しているかどうかもあります。
人柄のマッチングは面接で行うとして、個人の持つ価値観が企業と合致していないと、入社しても早期離職を招く危険性があるためです。
例えば、銀行では厳格さを求められますがITベンチャーになると柔軟な発想・行動を求めます。
両社は真逆の人物像を求めていることがわかります。
つまり企業が求める人物像にフィットしている部分を伝える必要があるのです。
価値観と人柄を伝えられる例文を紹介します。
書き方:大切にしていることの敬意も書く
大切にしていることを、なぜ大切にしようと思っているかの経緯を踏まえて志望動機を書くと、自分の思いが面接官に伝わりやすくなります。
「私が大切にしているのは、お客様を喜ばせることです。
学生時代から接客のアルバイトを通して、人と関わることに楽しさを感じています。
社会人になってからも、お客様を喜ばせられる御社のレストラン事業部で、ホールでの接客を行いたいと考えております。
これまでの接客業での経験からも、社会に出てから接客を仕事にしたいという想いがあります。
私が大切にしている価値観と、御社の大事にしている価値観に同じものがあると感じて志望させていただきました。」
企業が求めている価値観は、
- 採用ページ(特に新卒採用ページ)
- 社長メッセージ
- SNSでの発信
を見ると明記されていることがあります。
志望動機を書く前には必ずチェックしましょう。
評価ポイント4:論理的に伝えることができるか?
志望動機は論理的に伝えることが大切です。
結論から話すことで、面接官の頭に文章がすっと入っていくため、非常に印象に残ります。
論理的に記述するテクニックとして「PREP法(プレップ法)」がありますので紹介いたします。
PREP法を意識すれば論理的な文章を書くことが簡単になるので、社会人として生活していくうえでも重要な技術です。
書き方:結論から書く!ポイントはPREP法
PREP法は、以下の4つの段階に分けられる文章の書き方です。
- P=POINT(要点)
- R=REASON(理由)
- E=EXAMPLE(具体例)
- P=POINT(要点)
例えば、前述した評価ポイント3での志望動機の例文を参考にすると、
- P=私が大切にしているのは、お客様を喜ばせることです。(価値観を伝える、結論)
- R=学生時代から接客のアルバイトを通して、人と関わることに楽しさを感じています。(理由)
- E=社会人になってからも、お客様を喜ばせられる御社のレストラン事業部で、ホールでの接客を行いたいと考えております。これまでの接客業での経験からも、社会に出てから接客を仕事にしたいという想いがあります。(具体例)
- P=私が大切にしている価値観と、御社の大事にしている価値観に同じものがあると感じて志望させていただきました。(再度要点を伝える)
となります。
PREP法を意識して、論理的で伝わりやすい志望動機を書けるようにしましょう。
コラム:志望動機でオリジナリティは大切!コピペは避けよう
志望動機ではオリジナリティが大切です。
コピペをするようなことは避けるようにしてください。
これまでの例文でも紹介した通り、自分なりに経験したことを相手に伝えるという書き方で志望動機を作るようにしてみて下さい。
基本的には自分の経験を交えることで、自分にしか書けない志望動機が出来上がります。
次の段落では、実際に書類選考に通過した貴重な実例を紹介します。
書類選考に通過しやすい志望動機の例文3個
書類選考を10年やってくると、通過する書類にはある共通点があることが分かります。
そのポイントは、以下の3つです。
- 自分自身の部活動経験から出た志望動機
- 人生の中で重要な気づきがあった志望動機
- その企業の製品によって救われた経験からでた志望動機
それぞれについて解説します。
例文1:自分自身の部活動経験から出た志望動機
「私は縁の下の力持ちとして努力してきた経験があり、御社のような自動車部品製造という仕事に興味を持ちました。
私はサッカー部の部活動において、残念ながらレギュラーにはなれませんでしたが、しっかりと後輩指導や、試合にでる同級生のために練習に付き合うなど、縁の下の力持ちとして努力してきました。
自動車部品は車の中に納まっており、外に見えることはありませんが、地道にしっかりと製品を作らないと車そのものが評価を失います。
部活動でも、試合に出ないから、外に見えないからといって、手を抜いていてはチーム自体が崩壊してしまいます。
縁の下の力持ちとしての経験を活かし、御社に入社後は、自動車部品を安全に提供するという役割を担いたいと思います。」
評価ポイント
レギュラーでなくとも、しっかりと部活動に参加しており、かつ、企業研究もしっかりとされている志望動機です。
特にBtoBメーカーなどは世の中に目立たない形でしっかりと儲けている企業も多いため、価値観や経験と企業の仕事の在り方がしっかりとマッチしています。
例文2:人生の中で重要な気づきがあった志望動機
「私は学生時代のボランティア活動から、他社に対する思いやりの心が自分にあることに気が付きました。
ボランティアなのでアルバイトのようにお金にはなりませんが、お金にならないことを通して、人の役に立ちたいと思える気持ちに気づけるようになりました。
困っている人がいたら助けたい、という気持ちを通して、御社のような社会貢献度の高いビジネスに挑戦したいと思えるようになりました。
ボランティア活動で得た経験を、御社に入社してからは活かして、活躍していきたいと考えています。」
評価ポイント
ボランティア活動を通して、お金にはならないけれど、他人のために行動できる人材になれたということが伝わります。
営利企業の中にも、社会貢献性の高いビジネスを展開している企業があるため、そうした企業に入社することで評価される可能性が高いです。
例文3:企業の製品によって救われた経験から出た志望動機のケース
「医薬品に関する仕事をしてみたいと、親の死から考えるようになりました。
私は父親がすでに亡くなっています。抗がん剤治療などで手を尽くしたがダメでした
しかしこの経験が、医薬品というものに大きな興味を持つきっかけになりました。
御社では抗がん剤をはじめとした、様々な人を助ける医薬品を製造しており、その企業活動に携わっていきたいと考えております。」
評価ポイント
お父様がすでになくなっていた学生の方でしたが、医薬品関連の企業に内定を獲得されました。
話だけでも強烈なエピソードですが、医薬品や人の命に関わる企業に就職したいという動機であればこれ以上強烈なものはないというエピソードです。
次の段落では、この志望動機の書き方はやめておこうというものを紹介します。
コラム:人事が評価しない志望動機の特徴
人事担当者が一番嫌だと思う志望動機には典型的な2パターンがあります。
- 私は幼いころからの文言で始まる志望動機
- マイナスな印象から入ってしまう志望動機
それぞれについて解説させていただきます。
私は幼いころからの書き出しで始まる志望動機
人事担当者が嫌がる志望動機の典型例として、
「私は幼いころから御社の製品を知っています」
という書き出しから始まる志望動機があります。
こうした志望動機は、基本的には相手の企業の人事担当者は似たような文言を見すぎて疲れています。
オリジナリティのない志望動機として、書き出しを見ただけで読む気をなくす可能性もあるのです。
出来るだけ避けるようにしましょう。
同族会社ではないなど、入社前からネガティブな話題で入る志望動機
実際にあった志望動機ですが、
「他社で内定を貰い、そこは同族会社で出世の見込みがないから入社したくない。御社では同族会社ではないので頑張れる」
といった志望動機を書かれる方が実際にいます。
大手企業であっても銀行からの出向者が社長を務めていたり、重要な幹部職についている場合もあります。
社長が変われば方針も変わっていきます。
ネガティブな志望動機を書くのではなく、出来るだけ自分のやりたいことや価値観から会社を選ぶようにしてください。
次の段落では、要点に気を付けながら志望動機を作成する方法について解説します。
書類選考が通る志望動機の書き方ポイント3個
書類選考を10年やってくると、通過する書類には書き方にポイントがあることが見えてきます。
そのポイントは、以下の3つです。
- 応募企業でしできないことを書く
- 書き出しは結論からPREP法で書く
- 各文字数は200文字から300文字以内
それぞれについて解説します。
応募企業でしかできないことを書く
応募先企業でしか挑戦できないことを、企業のホームページから発信されている情報などから読み解くようにしてください。
企業ごとの製品や、会社の概要などから、自分の経験を通してその企業でしかできないことを志望動機にするようにしてください。
書き出しは結論から!PREPで書く
結論から書くPREP法を用いて、説得力のある志望動機を完成させます。
書き出しに結論をもってきて、その間に具体例などを挟むことで説得力を増すことができます。
PREP法は志望動機に関わらず論理的な文章の書き方としてとても有意な知識です。
会社に入社後に資料作成を行う場合にも便利なので、ぜひ活用してみて下さい。
書く文字数は200文字から300文字以内
各文字数は200文字から300文字以内が適切です。
読む側にとって負担がなく、一目で全文が分かるのが理想です。
あまり長すぎると読む側の負担になってきます。
次の段落では、箇条書きの使い方について解説します。
効果的な箇条書きの使い方と注意点
箇条書きは基本的におすすめしません。
理由としては、読み手から見て不自然に感じるためです。
10年間志望動機欄を見てきましたが、箇条書きをしてくる学生はほぼ0でした。
志望動機に箇条書きを使う場合、2つから3つに絞って箇条書きをするようにしましょう。
要約されていて読みやすい反面、箇条書きが多すぎると履歴書を見ているほうからすれば、不自然に見える可能性も高いためです。
- 要点を絞る
- 2つから3つ程度に箇条書きするのは留める
- 箇条書きだけで全文を埋め尽くさない
という風に、要点を絞った使い方をするようにしてください。
まとめ
志望動機を書く目的は、企業にあなたが欲しいと思わせることです。
エントリーシートに記入する志望動機は自分の体験談を交えることで、オリジナリティ溢れる志望動機に仕上げましょう。
PREP法を使って、結論から始まる論理的な文章の書き方を意識しましょう。
安易にコピペで済まそうとすると「どこでも同じ志望動機なのかな」と面接官に思われてしまいます。
企業の求めている人物像と、合わせた志望動機を作成すると効率的に選考を突破することができます。
自分自身のこれまでの経験と、企業の求める人物像や価値観をうまくとらえた志望動機で、書類選考突破をできるようにしましょう。