【トヨタVS日産】期間工体験談とみんなの評判をもとに徹底比較!
国内の自動車メーカーで人気・名実ともに上位にランクインする『トヨタ』と『日産』。
果たして、どちらの期間工で働くとより稼げるのか?
はたまた、どちらの期間工が気楽に長く働ける雰囲気なのか?
給料が良くても劣悪な環境で寮生活や残業で身体的・精神的にきついのも問題です。
そして一概に給料がいい方を選んだはいいが、体力的についていけないでは後悔だけが残ることでしょう。
そのために、実際に日産とトヨタの期間工として働いたことがある人たちの口コミや個人体験談を交えながら、どちらの期間工がおすすめか紹介します。
どのメーカーで働くか迷っていた人は、最後にはどちらで働くと自分にメリットがあるかわかります。
しっかりとメリット・デメリットを理解して、自分に合った企業はどちらか判断できるようになりましょう。
目次
トヨタと日産の期間工を徹底比較
日産とトヨタは世界でもトップクラスの大企業です。
その2社で期間工として過ごした時間は、私の人生の中でもとても印象的でした。
決して良い部分だけではなく、気になるマイナスポイントも見受けられます。
期間工を目指すのであれば両社お勧めしたい2社なので、その違いについて詳しく比較してました。
トヨタ期間工の仕事内容を紹介
トヨタでは堤工場に配属され、1年間期間工として勤務しました。
ひとえにトヨタ期間工と言っても工場はたくさんあり、工場ごとに仕事内容や生産している車が違います。
堤工場では主にプリウスを生産しており、私はそこで組み立てを担当。
ラインで次々と車のボディーが流れてくるので、それにエンジン、タイヤ、ドア、内装部分ではシートやその他機器などを取り付け、車を完成させます。
エンジンならエンジン、ドアならドアと予め決められた作業のみを延々とこなすだけなのです。
車体は常に一定の時間で流れていってしまうので、自分の担当エリアを通過する前に作業を終わらせなければなりません。
出来ないと次の担当者に迷惑が掛かることから、時間は1秒たりとも無駄にできない状況。
ちなみにこの組み立て作業は、期間工の全作業の中で最もきつい作業といわれています。
期間工作業員の7~8割がこの組み立てに配属されます。
寮は第3高岡清風寮という古いアパートタイプの相部屋でした。
日産期間工の仕事内容を紹介
日産では追浜工場(おっぱま)に配属となり、就業期間は1年半。
こちらもトヨタと同じく組み立てを担当していました。
トヨタと日産に限らず、期間工は小さな違いこそありはしますが、大半はどの企業でも仕事内容に大きな違いはありません。
こちらの組み立てもトヨタ同様、ラインで流れてくる車体に各パーツを取り付け車を完成させます。
寮はドミトリーというとても綺麗なマンションタイプの完全個室寮でした。
日産期間工ではこの寮が特に印象に残っており、ある意味では給料よりも魅力的な部分だといってもいいかと思います。
詳細は、別の章にて説明します。
きついのは日産よりトヨタ!
私が担当したのはどちらの企業でも組み立てでした。
そして全体的な仕事内容もほぼ同じですが、どちらがきついかと言われれば間違いなくトヨタだと思います。
私はトヨタで働く以前に、期間工の組み立て作業員としてマツダの広島工場で1年ほど働いていました 。
そこで知識や経験の他、体力面でも鍛えられていたはずなのですが・・・。
あまりのきつさに、トヨタに配属となり働き始めて1ヶ月間は、毎日のように辞めようかと考えていました。
ではトヨタと日産ではどのような違いがあるのか?
下記にまとめたので、そちらをご覧ください。
気温との闘いは日産もトヨタもキツイ
期間工の工場は、夏は暑く冬は寒いです。
そのため冬はともかく、夏は熱中症で倒れる作業員もいます。
私のいた部署でも10名前後の作業員が仕事中や寮内で不調を訴え、3名が仕事を続けるのが困難となり退社しました。
仕事中の暑さは対策も難しく、組み立ては1分1秒と息をつく余裕もなく常に体を動かしているので、体力の消耗は他の季節と比べて段違いです。
水分補給を怠れば、半日と持たずに体力は尽きるので注意が必要です。
トヨタの工場がある愛知県は、夏場での猛暑で有名な地域で地獄でした。
7~9月までは日に5リットルは水分を補給していましたが、それでも十分ではなかったようで体調を崩し仕事を休んだこともあります。
とは言え日産も十分に暑い環境で、作業中に熱中症と見られる症状で病院に行った人もいたので、両社とも過酷な職場であることには変わりありません。
精神的にきついのはトヨタで日産はフレンドリー
間違いなくトヨタの方がきついです。
まず期間工は、採用されて直ぐに仕事を始めるわけではなく、1週間程度の研修があります。
その研修を経て本格的に現場に配属となります。
日産では未経験者の場合、1ヶ月程度までは先輩の期間工、場合によっては社員がフォローをしてくれることもあるので安心して働くことができます。
しかしトヨタでは、序盤の研修が終わり現場に出れば一人で任されます。
それこそ研修だけでは学びきれない仕事も多々あるのですが、これといったフォローもないままに仕事を続けることになります。
そのような状態では、当然ミスや仕事の流れについていけずにラインを止めることになってしまいます。
そして、他のエリアで作業している作業員にも大きな迷惑がかかってしまいます。
トヨタのラインは他企業と比べ流れが非常に速く 、体感的には1.5倍ほどにも思えます。
そのため、期間工経験者でもあまり余裕はありません。
少しでも作業が遅れれば、あっという間に車体は担当エリアを通り過ぎていってしまいます。
経験者ですらラインを止めなければならないこともあるのですから、未経験者では満足に対応できるまでには相応の時間が必要でしょう。
ですが、先述の通りフォローがないので、ラインを頻繁に止めることになってしまいます。
するとその都度、工場内のあちこちから怒号が飛んできてとても気まずい空気となります。
直ぐ隣で作業していた人は、40代半ばの方でしたが作業があまり早くなく仕事ができない人だったため、よくラインを止めていました。
そのため、常に罵声ような言葉で攻められ続けていました。
高速でのラインにより常に煽られ、社員からの圧力も感じながらでの作業では集中できるわけもなく、その方は就業から3ヶ月で辞めてしまったのです。
トヨタは生産台数が世界でもトップクラスですが、そのためか何よりも効率最優先な節が見られます。
とにかく数を出荷しようとしか考えていないのか、働く人間にまで目を向けられていないのを密に感じました。
ただ配属のラインのメンバーによって、性格のいい正社員もたくさんいます。
良い人と仕事ができるかは、運要素が強いと思っておきましょう。
そんな状態にあるので、現場によっては雰囲気は常にぴりついているように感じます。
わたしの配属先は、非常に働いていて居心地が悪かったのを覚えています。
それに比べ、日産は社員や期間工仲間が仕事のアドバイスなどを親切に教えてくれました。
その他にも仕事以外での付き合いもあり、よく社員から食事や遊びに連れて行ってもらうなど友好な関係を築けていました。
そのため職場での雰囲気もとても良く、誰かがミスをすれば、ごく自然に誰となくフォローに入り、大きなトラブルになることはほとんどありませんでした。
一人が皆を思う気持ちを持つことで、周りの皆が一人を思い尊重するようになります。
こうした思いやりに満ちた職場であれば、きつくてつらい職場でも、そこまで苦にならないと思います。
周りに無関心、失敗をフォローするよりも先に攻め立てるようなトヨタとは間逆な環境でした。
あくまでも私の見解、経験談です。
トヨタ期間工の部署や工場、勤務時期などで違いはあるかと思います。
期間工は職場を選べないので、なるべくいい人がいるラインに配属されることを願うしかできません。
生活面は日産よりトヨタのほうがキツイ
こちらもトヨタがきついでしょう。
と言うのも、周りに何もないからです。
私がいた日産追浜工場は、海や商業施設の充実、都心部などへのアクセスがし易いなどメリットがたくさんありました。
そんな日産とは違い、トヨタは周辺にのどかな田園風景が広がっており、自然こそ豊かではありますが娯楽施設や飲食店などは寮近辺にはほとんどなく、遠出をしないといけません。
強いて言えば、パチンコ・スロット・ゲームセンター・漫画喫茶ぐらい。
そのため、休日などはやることがないので、常に部屋に引きこもって同じ映画を繰り返し見たり、ゲームばかりして過ごしていました。
疲れた体を癒すために休日はゆっくりしたり、落ち着いた環境での生活を求める方には、最高の環境だと思います。
しかし、20代の若い世代にとっては退屈すぎるので仕事以外での理由で続かないかもしれません。
トヨタ工場のある愛知県は自然も豊かなので、アウトドア好きにはおすすめです。
それに比べ日産では、日々に疲れた時などは海まで足を伸ばし、潮風を受けながら波音を聞けば心身共にリフレッシュ。
夏場はそのまま海水浴も楽しめるので、とても魅力があります。
買い物も電車一本で東京まで行けるので、何でも揃えることができるので便利です。
つい出費がかさんでしまいがちではありますが、その分毎日を楽しむことができるのはとても重要なポイントです。
残業や夜勤のきつさは僅差で「トヨタより日産がきつい」
こちらはほぼ大差はありませんが、残業時間の差で日産がきつかったです。
まずは両社の就業時間をご覧ください。
- 日産:昼勤 06:30~15:00 / 夜勤 16:00~00:30
- トヨタ:昼勤 06:25~15:15 / 夜勤 16:00~00:40
このように両社では就業時間がほぼ同じです。
そして注目してほしいのが夜勤なのですが、一般的な期間工や工場の交代勤務では、大抵は08:30~17:30 / 20:00~05:00となります。
そのため、完全な昼夜逆転生活となり体内リズムが狂ってしまうのです。
結果、不眠症や疲労の蓄積などで体調を悪くし、期間工を続けることができずに辞める人が多いとも聞きます。
しかし、トヨタ・日産では夜勤は日勤と同様に日が出ている内の出勤となり、終業時間も日が昇る前なので、比較的体内リズムを崩すことなく働けるので助かります。
残業もあっても1時間程度なので終業は1時半~2時と、ちょっと夜更かしした程度ですので十分に対応できる範囲ではないでしょうか。
実際私は両社の夜勤を体験しましたが、これといって体調を崩すこともなく、これといった順応も必要なく、日勤のみをしているかのような感覚で働くことができました。
交代勤務にどうしても順応できず、そのために期間工を諦めている方でもこの2社では十分に対応できるのではないかと思います。
ただ、日産は残業が2時間以上ある日も少なくないので、そうした部分で日産の方がきついという位置づけにしました。
寮は日産が快適!
この項目では比べる必要もないほど、圧倒的に日産に軍配が上がります。
と言うか、全ての企業の期間工の寮の中でもダントツなのでは?と思えるほどクオリティが高くてびっくりしました。
正直、お金よりもこの寮での生活のために、もう一度日産で働きたいと考えたこともありました。
では、どのような寮なのか?どのような環境にあるのか?など、以下にまとめていますので是非ご覧ください。
個室は日産の方が多い
日産では寮の全てが完全個室となります。
トヨタにも個室はあるのですが、それらは社員専用と言っていいほど期間工に割り当てられることはありません。
ほぼ相部屋に割り当てられるので、シェアが苦手と言う方にはこの時点でトヨタはお勧めできません。
風呂はトヨタが良かった
これに関しては単純な風呂の造りでの話です。
トヨタの寮では共用の大浴場を利用することになりますが浴槽は広く、洗い場も十分なスペースが確保されており、風呂だけで言えばまるでホテルのようです。
断然、私は日産での風呂をお勧めします。
と言うのも、日産の寮には風呂が備え付けられています。
これは期間工の寮では中々珍しく、一人で時間を気にせず好きな時にゆっくりと利用することができるのは嬉しいです。
食事の量・うまさはトヨタがいい
トヨタの食堂は中々のクオリティが高いです。
味、ボリュームも満足でき、値段も500円未満と経済的にも助かります。
特に肉料理系は濃い味付けでご飯が進み、つい食べ過ぎてしまいます。
お勧めは生姜焼き定食なので、トヨタで働く際には是非一度食べてみてください。
ご飯、味噌汁も何杯でもおかわり自由なので満足できるでしょう。
一方日産ですが、そもそも日産の寮には食堂がありません。
そのため日産では食事は完全に自分で用意する必要があります。
しかし、こちらも期間工の寮では比較的珍しくキッチンが備えられています。
そのキッチンで自炊が可能なので、料理ができる人であれば食費を大きく節約できるのは魅力です。
好きな物を自分で用意し、好きな時に好きなだけ食べれるのも嬉しいです。
私はある程度の料理はできるので、このキッチンをフル活用し毎日の食生活はとても充実していました。
期間工では自炊を禁止している企業が多い中でこの待遇は助かります。
部屋は日産がきれい
築浅の非常に綺麗なマンションであり、これほどのクオリティを誇る寮に家賃、光熱費共に無料で住むことができるのは幸せです。
1Rですがフローリング、室内なども近代的な造りで清潔感があり、寮全体も品がある洒落た造りになっています。
湘南エリアが直ぐ近くという全国的に見ても人気の高い地域にあるのも相まって、まるで毎日がリゾートのように感じ、何をするでもないのに毎日を過ごすだけで楽しくて仕方なかったです。
そんな日産とは対照的に、トヨタの寮はとにかく古かったです。
内装こそリフォームされたのか、生活スペースはフローリングに白い壁と清潔感はあります。
ただ、昭和を感じるデザインのおんぼろアパート、ところどころ黒ずんだ汚れが目立つ外壁などを見るとまるでお化け屋敷のようで足がすくんでしまいます。
もしこれが寮ではなく賃貸物件であるならば、家賃や光熱費が無料でない限り私は利用することはまずあり得ないでしょう。
その他の設備、立地、周辺環境でも日産の寮の充実度はすごい
何度も言いますが日産のドミトリーは寮ではありません、高級マンションです。
建物は全体的に白を基調とした明るく清潔感のある造りでデザイン性も良いです。
1Fでは広々としたエントランスまであり、そこでくつろぐこともできます。
しかしそれ以上に設備が凄いです。
ドミトリー寮のスペックは以下の通りです。
- オートロック
- エレベーター
- TVインターホン
- 寮内禁煙(エントランスに喫煙所あり)
- 各階にランドリー(無料)
- TV、エアコン洗濯機の家電常備
上記内容となり、期間工の寮としては考えられないほどの充実ぶりです。
この他にも先述のとおりIHクッキングヒーター、風呂やトイレは別々に配置など至れり尽くせりです。
追浜近辺で同じような内容のマンションを探すと賃料は7万円~となるので、これが無料で利用できるわけですからかなりおいしいです。
海も近く、晴れた日の早朝などにはよく江ノ島の海岸に足を運び、朝日に光る海を眺めていました。
都心部へのアクセスも、電車一本と便利で言うことなしの好立地に大満足でした。
こうしたドミトリーでの生活を経験してしまうと、トヨタの寮生活は地獄でしかありません。
先述での通り、風呂や食堂は良いのですがそれだけです。
風呂トイレは共同、エアコンやTVなどの家電こそ常備されてますが生活スペースは4帖程度と狭小。
インターホンやオートロックなどはあるはずもありません。
薄い壁での仕切りと狭い空間は、ネットカフェの個室をイメージしてもらえれば間違いありません。
周辺環境も追浜の充実ぶりと比べると寂しすぎます。
リゾートと田舎町のネットカフェでは雲泥の差です。
このようことから、寮での比較では質の高い日常生活が約束されている日産が優れています。
稼ぎたいなら日産よりトヨタがおすすめ!
仕事のきつさや寮への不満など、日産に比べマイナス部分が目立ったトヨタ。
肝心の収入面は日産ではなくトヨタに軍配。
日々の激務も最終的に手にする高額な報酬を考えると納得できるのではないでしょうか。
日産とトヨタでは、報酬にどれほどの差があるのかは事項にまとめていますので目を通してください。
月収はトヨタのほうが多い
総合的な年収はトヨタなのですが、通常の月収でも若干トヨタが上回ります。
まずトヨタですが、スタート時の日給は10,100円となります。
月に20日働いたとすると、
10,100×20=202,000
となり、20万円が月収となります。
これに対し日産ですが、日産は他企業とは多少異なり時給制となっています。
時給は1,200円ですので1日8時間、20日働いたとすると、
1,200×8=9,600 / 9,600×20=192,000
となるので19万2千円が月収です。
こうした基本給でもトヨタがわずかに上回るのですが、さらに時間外手当や夜勤手当などを加えることで両社とも月30万前後の収入となります。
しかし、前述にもあるように日産はトヨタよりも残業が多いのでその分月収は増えます。
時期によっては毎週のように休日出勤もありますので、そうした月ではトヨタよりも数万円ほどプラスされます。
とは言え、そのような繁忙期が常に続くわけでもないので、基本的には数千円から1~2万円程度の差であると思います。
※トヨタの日給は例外があり、過去にトヨタの期間工を満了した経験数で日給がアップした状態でスタートできます。
最大では日給が11,400円となるので、経験者であれば月収も日産を大きく上回ることになります。
入社祝い金・満了金など一時金が多いのは日産よりトヨタ
トヨタの最大の強みがこの祝い金と満了金で、満了金は以下の2種類あります。
- 満了慰労金
- 満了報奨金
期間工の最大勤務期間である35ヶ月を満了できれば、2つの満了金合わせて300万円以上もの莫大な報酬を得ることができます。
入社祝い金もプラスすれば、実に360万円ほどの金額をボーナスとして手にすることができるので是非とも手にしたいところです。
しかし日産も負けてはいません。
満了慰労金は最大で35ヶ月満了で94万円(追浜工場)と高額で、これに月の皆勤手当て4万円(トヨタでは満了報奨金が皆勤手当てとなります)をプラス。
すると最大で140万円となり、満了慰労金と合わせて234万円ものボーナスを得ることができます。
入社祝い金については工場によって異なりますが、栃木工場では70万円、いわき、追浜。横浜工場では50万円と高額支給となっています。
トヨタでは特別手当と初回更新特別手当を合わせた60万円が支給されるので、日産栃木工場がかなりの高額であることが分かります。
お金を使わずに過ごせるのは日産よりトヨタ
トヨタ期間工はどんどんお金が貯まっていきます。
収入は前述の通りとにかく稼げるのですが、何よりもその稼いだお金を使うところがないからです。
こちらも既にお話しましたが、トヨタの堤工場は地方部にあり周辺は田畑が広がるのみでこれといった商業施設などがありません。
観光地と呼べそうなスポットも近隣にはなく、言ってしまうのもなんですが退屈な町です。
少し遠出すればそれなりに賑わいはあるのですが、ぽつぽつと点在する程度なのであまり期待はできません。
わざわざ時間を割いてまで出向くほどではないため、結果的に休日は寮でインターネットで動画の視聴やゲームばかりをして過ごしていました。
そもそもが日々の過酷な作業によって体力は底をついた状態で出歩く意欲もなくなります。
外出を誘惑するような魅力がないのはかえって好都合となり、体力回復のために休息に専念することがおすすめです。
私の場合は圧倒的にトヨタのほうがきつかったのですが、日産に比べて体の調子を崩すことなく過ごすことができました。
それに比べ、日産は誘惑が激しくほぼ毎日出歩いて遊んでいました。
湘南まで直ぐ近く、横浜や都心にも簡単にアクセスできる好立地にあるた、め少しでも時間に余裕があれば平日でも夜遅くまで遊び歩いてました。
ほとんど寝ずに次の日の仕事に向かうこともあったほどです。
そのような状態では当然体調も悪くなり、日産時代は欠勤数はトヨタよりも数倍多かったです。
遊び歩いた分お金もなくなり、最終的な貯金額もトヨタの5分の1程度にまで落ち込みました。
- 体力やお金を大きく削り、その分充実した時間を過ごす
- 仕事以外の私生活は捨て、徹底してお金を貯める
どちらを選ぶかは個人の自由でしょう。
選考は日産よりトヨタの方が通りやすい
まず最初に言っておきますが、日産よりトヨタのほうが期間工の選考は「通りやすい」です。
過酷な分辞めていく人は絶えず、常に人手に飢えています。
そのため、一般的な常識があり健康体であればそれだけで採用されるでしょう。
例え40代であったとしても、工場での勤務経験があれば期間工未経験者でもほぼ採用となり、期間工経験者ともなれば即戦力として迎え入れられることでしょう。
こうしたことから、トヨタと日産どちらも選考会は特に重要視する必要はないかと思うので、仕事に向けて体作りに取り組むことに専念すると良いでしょう。
ちなみにトヨタではそうした経験者を特に必要としているのか、経験者はかなり優遇されます。
先述の日給額の違いを見てもらっても分かるかと思います。
トヨタの選考時に渡されるチェックシートにもトヨタ期間工は何回目であるか?という項目があるほどなので重要度が伺えます。
私の場合は選考会時、面接官から工場や期間工経験の有無を問われた際に経験があると告げてからは、それ以降は面接は打ち切りのような状態となり、残りの時間は既に採用されたものとして、仕事の話や割り当てられる寮についての説明で終わりました。
このように、言い方は悪いかもしれませんが期間工はとにかく動ける駒を集め、手数を増やしたいと考えています。
ですので、あまり緊張せずに気楽に臨んでください。
強いて言うならば、明るく丁寧な受け答えを心がけていれば、よほどのことがない限りはまず落とされることはないでしょう。
正社員になりたいなら日産が良い
働くのであればゆくゆくは正社員を目指したいところです。
期間工は企業によっては正社員登用が皆無のところもありますが、日産とトヨタでは社員への昇格のチャンスがあります。
トヨタでは、過去5年間で1,000人以上が期間工から社員へと採用された実績があるようで、期待が持てるように思えます。
しかし、トヨタの社員採用までのハードルは非常に高く、社員の推薦の後に厳しいテストをいくつも抜けることでようやく社員へと昇格できます。
ゆくゆくは幹部候補となりうる有能な人材を求めているので、必然的にチェックは厳しくなるようです。
期間工は知識やスキルなど皆無であっても採用されますが、社員となると個人のスペックは最重要視されるので話が変わってきます。
ちなみに、私がいたラインに期間から社員へと昇格した期間工作業員は、一人といませんでした。
現場で知り合ったベテランの期間工先輩は、トヨタの期間工は合計で7年になるそうで知識や技術も豊富、実質リーダー的な立場で現場でも存在感がある方でしたが、勤務している7年間で、一度も社員からの推薦など受けたことがないとのことでした。
その他の部署でも社員昇格の話は全く聞くことがなかったことを考えると、3年で数百名の採用と言う話も疑わしく思えてしまいます。
一方の日産ですが、こちらはトヨタ同様に社員登用制度があり、年間で3桁を超える採用を考えているようです。
実際に私がいた1年半の間に社員に昇格できた人間を5人ほど見てきました。
私のいた工場、私の担当していた部署やその近辺部署で実際に採用された人間がいるというのは大きな期待が持て、モチベーションにもつながり良い刺激になります。
また、日産では子会社である日産自動車九州でも日産同様に期間工を募集しています。
仕事内容も日産と変わらないのですが、この日産自動車九州では社員登用にかなり積極的なようで、頻繁に社員昇格の話を耳にしていました。
日産ではトヨタとは違い、スキルや知識などのスペックではなく人間性や将来性を重要視しているようなので、まじめに働いていれば誰にでもチャンスがあるのが魅力です。
1年間何事もなく働くことができていればその段階で社員登用の選考基準を満たしているので、その後もしっかりと働き自分をアピールしましょう。
収入でも、日産とは違いこちらでは入社祝い金がトータルで50万円ほど支払われるようなので、社員を目指しながら稼ぎたい方は日産自動車九州がお勧めです。
コラム:女性が働きやすそうなのは日産
と言うよりも、トヨタは女性には厳しすぎるのではないかと思います。
体力面、精神面どちらを考慮してもあまりに過酷過ぎるため、長続きはしないのではないでしょうか。
一時の収入を得ても、その時に心身共に疲弊しそれが原因で体を病んでしまっては元も子もありません。
かと言って日産が楽なわけでもないのですが、それでもトヨタよりは仕事には余裕が持てます。
職場の雰囲気もとても和やかでトヨタのようにピリピリとした空気、怒号が飛ぶ中での作業ではないので非常にリラックスして仕事に励むことができます。
実際、トヨタでは女性の期間工は全く見かけませんでしたが、日産では比較的多数の女性作業員を確認できました。
人気の湘南エリアは、豪華な寮ということも理由の一つなのかもしれません。
私自身も女性にお勧めするのであれば、社風なども考慮した結果として日産を強くお勧めします。
周りの評判の比較
さて、ここまで両社を比較してきたわけですが、それらはほとんどが私の経験による見解となります。
ですので私以外の作業員はどのように考えているのか、知り合った期間工仲間と交わした会話内容を元に、両社の評判を比較したいと思います。
トヨタの評判
私の意見では収入以外ではかなりマイナスポイントが目立ったトヨタでしたが、他の期間工作業員にとってもトヨタの印象はあまり良くないようでした。
どのような意見があったのかは以下にまとめました。
トヨタの良い評判
まず全ての期間工作業員が高収入を挙げていました。
やはり高い収入は誰にとっても魅力なようです。
その他にも少数ですが、幾つかの意見がありましたのでまとめました。
- 食堂の食事が美味しい
- 自然豊か
- 相部屋なので寂しくない
食堂のクオリティの高さは私も感じでいたので納得でした。
寂れた田舎と私は評価しましたが、人によっては自然豊かな環境は都心部などの喧騒を忘れることができる最高の癒しの空間となるようです。
特に40代後半の方に人気でした。
相部屋についての意見は一人だけなのですが、数ヶ月間も慣れない土地に一人で出向き生活を送るには心細く不安になるようで、同じ仲間と触れ合える相部屋は安心できるとのことでした。
こうして見ると、収入以外では仕事や会社についてのプラスの意見が皆無だったのが何とも言えないところです。
トヨタの悪い評判
予想通り、ダントツで仕事のきつさや不満などに意見が集まりました。
また、仕事のきつさを挙げる人は必ず「もう辞めたい」と言っていたのも印象的でした。
期間工経験者も多数いたにもかかわらず、満身創痍となるトヨタ期間工の過酷さを改めて実感した瞬間でした。
その他にもあった意見は、新人に対する社員からのフォローがないということ。
- トラブルが起きても、満足な解決策などの説明がないままに作業だけを急かされる
- 少しでも作業が遅れれば職場、寮など問わず延々とネタにされいじめにも似た扱いを受けた
これらの意見で気になるのは人間関係による不満が多いことでした。
私自身も職場での雰囲気の悪さは気になっていましたが、ここまでとは思いませんでした。
もちろんトヨタ全般がこうではないかと思いますし、話を聞いた人間も寮内の作業員限定なのでこれが全てとはいえません。
しかしリアルに意見が集まるということは、とても無視できることではありません。
トヨタを選ぼうとしている方は、これらのことを頭の片隅に入れておいてください。
他にも実際にトヨタ期間工を体験した方の感想があるので、参考にしてみるとよいでしょう。
日産の評判
日産は私が経験した期間工でも圧倒的にお気に入りの企業でした。
同じように思っている方も多いようで、プラスの意見がいくつか集まりました。
日産の良い評判
まずは最も高評価だった3つが以下のものです。
- 寮が豪華
- 立地の良さ
- 趣味に遊びに充実した時間を過ごせる
どれも同意見で納得のできるものでした。
やはりリゾート間満載の日常生活には誰もが満足しているようでした。
また、社風にも満足しているようで働く人間の意識の高さ、会社の作業員に対する待遇なども軒並み評価が高かったです。
直ぐに職場に馴染むことができたなど、トヨタとは違い職場に関するプラスの意見も多数ありました。
日産の悪い評判
こちらはトヨタのような会社や職場、人間関係などへの不満はありませんでした。
しかし収入面で、他企業に比べて圧倒的に低い入社祝い金に愚痴をこぼす人が見られました。
確かに数十万円もの差があるのですから仕方がないところです。
そういった不満もありますが、それ以上の高評価ポイントがあり、皆さんはさほど気にしていないようでした。
また、休日出勤や残業の多さに不満を感じる方もいるようでした。
休日出勤の場合は、予め数日前や月の初めに告げられるのですが、極稀に繁忙期などは前日に出勤を求められるような日もあります。
休日の予定をキャンセルしなければならなくなったりということもあるようで、休日出勤の確認はしっかりとしてほしいとのことでした。
有給はトヨタより日産のほうが取りやすい
正直どちらも有給は消化し辛い感はあるのですが、どちらが取りやすいかと言うのであれば日産です。
まずトヨタですが、ほとんど有給が使えません。
あまり忙しくない閑散期にあっても何かと理由をつけられ「後にしてくれ」と断られます。
と言うのも、有給は社員優先であり、期間工が使える隙がありません。
私もほとんど使えず大量に残したまま退社することになりました。
また、現場の雰囲気もとても有給が使えるようなものではなく、場合によっては社員から圧力をかけられることもあるので使用はまず無理でしょう。
ですが、日産も同じように使用は難しいです。
社員優先などと言うことはなく、会社は自由に使ってくれと言ってくれるのですが、残業や休日出勤が多めなので、いまいち使用が躊躇われます。
とは言え、申請すれば快く受理してくれるので、具合が優れない時などは遠慮なく使用するようにしましょう。
トヨタと日産の期間工についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考なります。
参考記事:「トヨタの期間工が一番人気ってホント?人気の秘密と60万円の手当てをGETする方法」
参考記事:「稼げる日産期間工の魅力的な一時金や寮を徹底解説」
まとめ
いかがでしたか。
こうして見ると、やはりトヨタには社風に難があるように思えます。
収入が高くても仕事を続けられなければ意味がありません。
お金も必要ですが、何よりも気持ちよく働きたいものです。
それを考えると、トヨタよりは若干収入が劣るものの、非常に働きやすい日産が職場として優れていると思います。
また、トヨタでは日々の激務や疲労感で悩まされていた思い出しか残っていません。
日産では語りつくせないほどの物事に触れ合うことができ、今後自分が成長していく上での大きな経験値となりました。
最後に結論として、
- 稼ぎたい!
- 社員に期待したい!
- 仕事以外でも有意義な時間を過ごしたい!
- 娯楽が欲しい!
など様々な点を満たしてくれることを踏まえて日産の期間工をお勧めします。
トヨタも決してブラックということはないのですが、あまりにもハードルが高すぎます。
どうしても高収入を手にしたいと言うのであれば、まず日産などで経験を積み期間工作業員としてアドバンテージを得た状態で臨むようにするといいでしょう。