面接のお礼状の必要性を採用担当が解説!有効性と書き方を徹底伝授
「面接のお礼状って書いたほうがいいの?」
「どんなときに面接のお礼状は書くの?」
「お礼状の書き方はどうすればいいの?」
「みんなお礼状を送っているの?」
就職の相談を受ける筆者はこのような相談をしばしば受けます。
就活仲間が送っていたりすると「自分も送らないと」って焦っちゃいますよね。
私はこれまで約10年間採用担当として仕事を行ってきましたので、面接のお礼状がどの程度有効かなのかが肌身に分かっております。
この記事を読むことでお礼状を出すべきがどうか判断ができ、選考官がもらって嬉しいお礼状にできるでしょう。
お礼状について少しでも疑問がある方は最後まで必ずお読みください。
目次
面接のお礼状は必要?1万人の面接をした採用担当が語る実際のところ
結論からお伝えすると面接にお礼状は必須ではありません。
現在は、お礼状を送ってくる方は非常に減っています。
1,000人の面接希望者がいたら、およそ10名ほどがお礼状を送ってくるという程度です。
面接のお礼状は書かない方が一般的です。
「でも、お礼状を書いたら内定が出やすいかも」って思ってませんか?
実はそうでもないのです、次の章で紹介していきます。
超重要!面接でのお礼状は選考結果に一切関係ない
面接でのお礼状は、選考結果に一切影響しません。
面接で発した言葉が選考の全てです。
お礼状に書かれている文言などで、採用判定が不採用から採用に覆ることはありません。
もっといえば、面接が終わったその日に、選考結果は出ています。
一日に面接20人もしますので、大企業の役員や人事部長は非常に忙しく、面接後30分程度で内定を出すかどうか決めているケースもあります。
お礼状が翌日に届いても、すでに結果は出てしまっていることが大半です。
とはいえ、極稀に例外もあります。それをお教えしましょう。
お礼状が有効なのは採用ラインにギリギリ乗っている時だけ。
お礼状が有効なのは、採用ラインにギリギリ乗っている場合だけです。
理由としては、最終面接まで選考が進んでいる段階では、より志望度の高い人に内定を出す傾向にあるためです。
ただし、原則的に面接した日に選考結果は出ていますのでお礼状で選考結果が変わるのは極稀で「ない」と考えた方が良いでしょう。
よくあるミス!面接のお礼状に自己PRは書かない!
お礼状に自己PRを記載することは避けるようにしましょう。
面接のお礼状で自己PRをしてしまうと、なぜ面接のときにこの人はアピールしてくれなかったのだろうかと、採用担当者は釈然としない印象を受けてしまいます。
面接で緊張してうまく伝えられなかったときの対処法
面接で緊張してうまく伝えられなかった時の対処法としては、有効な手段はありません。
面接は、「面接官と、求職者の真剣勝負の場である」という人事部長もいますし、私も人事を10年経験してきて、その意識で常に真剣勝負をしてきました。
真剣勝負に二回目はありません。
もしもうまく伝えられなかった場合は、切り替えて違う企業の面接を受けるようにしたほうが得策であるといえます。
コラム:新卒採用・中途採用でお礼状の内容には変わりはない
新卒採用でも、中途採用でもお礼状の内容には変わりがありません。
面接をして頂いてありがとうございましたと伝えるだけの文章ですし、選考にもほとんど影響しないため、新卒でも、中途採用でも、内容が変わることはありません。
特に深い感謝の意図がないのであれば送らなくて大丈夫です。
面接のお礼状の宛名(送付先)は「人事部御中」にする
面接のお礼状の宛名(送付先)は人事部御中とするようにしましょう。
理由としては、人事部以外は個人情報保護の関係もあって、書類選考中の応募者の書類を開封することができないためです。
せっかく書類を送っても、人事以外に書類が回ってしまうと、事業部は開封する権限を持っていないため、書類が会社の中でどこにあるかわからない状態になることもあり得ます。
面接官が複数のケースでもお礼状は1部のみ。例を紹介
面接官が複数人いる場合でも、お礼状は一枚だけで良いです。
具体的には、宛名を人事部長宛てにするなどして、まとめるようにしましょう。
お礼状を人数分送ると、書類管理の手間が増えて印象がかえって悪くなります。
採用担当をしている部署のトップにだけ送ればよいと考えるようにしてください。
複数回の面接が設定されている場合、何度も送らない。最初の1回にしよう
面接選考ごとに、毎回、お礼状を送る必要はありません。
最初の1回に留めるようにしましょう。
面接ごとにお礼状を送付されると、しつこいと感じますし、ただでさえ書類保管の手間があるのに、手番を増やすことになります。
印象をアップするために送る書類で、印象ダウンをしてしまうようなことは避けましょう。
お礼状は、手書きとパソコンどちらが好印象?受けての気持ちから選ぶ
お礼状に関しては、特に手書きでもパソコンでも指定はありません。
しかし、手書きの方が好印象となります。
理由としては、人事部長や役員は年配者が多く、まだまだ手書き文化の人が多いためです。
せっかくお礼状を作成するのですから、出来れば手書きの文章を作成したほうが良いといえます。
お礼状は封筒(便箋)・はがき・メール・どれが適切?
お礼状は、封筒(便箋)が最も適切であるといえます。
はがきやメールは、適していませんので、しっかりと封筒(便箋)で出すようにしましょう。
お礼状で、感謝の意思を伝えたい場合は、手書きで封筒で渡すと、心証が良くなります。
お礼状を封筒(便箋)で送るときのサイズ・デザイン・書き方と例文
お礼状を封筒(便箋)で送るときのサイズ・デザイン・書き方と例文を紹介いたします。
封筒・便箋のサイズとデザインの選び方
封筒のサイズは、角形2号か角形4号を使用するようにしましょう。
便箋のサイズは、B5が一般的です。
封筒の色は必ず白封筒にして、朱書きでお礼状在中と記載するようにしてください。
圧倒的大多数の会社では、事務処理に茶封筒を使っています。
事務的な書類と思われないためにも、できれば白い封筒を使うようにしてください。
デザインとしては、必ず無地を選ぶようにしてください。
キャラクターものなどを選ぶ人はまずいませんが、柄入りの封筒などを選ぶと印象が悪くなります。
角2号(A4)のイメージ(ビジネスにはこちらがおすすめ)
角4号(B5)のイメージ
封筒の宛名の書き方
封筒の宛名の書き方としては、株式会社を(株)という風に、略さないようにしてください。
株式会社を㈱と略すのは、ビジネス上のマナー違反となります。
- 誤り:(株)海山商事
- 正解:株式会社海山商事
また、封筒の宛名の書き方として、様と御中はしっかりと使い分けるようにしてください。
- 様:特定の個人宛てに使う
- 御中:特定の個人宛てではなく、部署宛てに使う
毎年、絶対に、「様」と「御中」を同時に書いて(「様御中」)きて、印象を悪くする学生がいます。
送付先の部署の担当者名までがわかっている場合は、○○株式会社管理本部人事部採用担当者○○様と書くようしましょう。
採用担当者名が分からない場合は、「人事部採用担当課御中」と書くようにしてください。
便箋の書き方
①株式会社○○
管理本部人事部 ○○様
②拝啓
③貴社におかれましては、ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
④先日は、多忙の中、面接をしていただき、ありがとうございました。
貴社の面接選考に参加し、貴社の事業内容や、活躍されている先輩社員の方々の仕事内容の説明などをお聞きし、ますます貴社へ入社したいという気持ちが強くなりました。
⑤今後とも、なにとぞよろしくお願い申し上げます
⑥敬具
⑦2019年〇月〇日
○○大学
氏名
①宛先を書く
必ず宛先を書くようにしてください。
②頭語の書き方
文章の始まりには必ず、拝啓と書き、頭語を入れます。
③あいさつの書き方
あいさつ文を書くようにしてください。
④主文の書き方
主文については、まずは最初に、お忙しい中、面接時間を確保してくださってありがとうございますなど、相手を気遣う表現から書き始めるようにしてください。
⑤結びのあいさつの書き方
面接途中なので、結びのあいさつでは、これ以降の面接でよろしくお願いしますという風に、次のある表現で書くようにしてください。
⑥結語の書き方
結語として、敬具を書くようにしてください。
⑦日付と署名の書き方
お礼状を記載した当日の日付、大学名、名前を必ず記載するようにしてください。
コラム:お礼状は横書き・縦書きどちらで書くべき?
お礼状は、縦書きでも横書きでもどちらでも問題ありません。
お礼状は、横書きが最近の主流となっています。
ビジネス文書が横書きになっているので、出来れば横書きで書いたほうがよいといえます。
お礼状をはがきで送るときの書き方と例文
お礼状をはがきで送るときの書き方と例文を紹介いたします。
はがきの書き方
はがきでお礼状を作成する場合は、縦書きで書くことになります。
しっかりと対策を行い、読みやすく丁寧な字で書くようにしましょう。
お礼状の例文
①頭語の書き方
必ず頭語として背景を書くようにしてください。
②あいさつの書き方
あいさつ文を書くようにしてください。
③主文の書き方
主文については、まずは最初に、お忙しい中、面接時間を確保してくださってありがとうございますなど、相手を気遣う表現から書き始めるようにしてください。
④末文の書き方
後に控える結語に向けて、締めに向かう末文を書きます。
⑤結語の書き方
結語として、敬具を書くようにしてください。
⑥日付と署名の書き方
お礼状を記載した当日の日付、大学名、名前を必ず記載するようにしてください。
⑦宛名の書き方
縦書きの場合は、横書きの場合とは異なり、最後に宛名をいれることになります。
まとめ
面接のお礼状については、提出してもしなくても問題ありません。
実際に送ってくる人は、昨今かなり減っており、1,000人いたら10人程度が送ってくるという程度です。
せっかくお礼状を出すの出れば、手書きで便箋で会社に送付するのが一番好印象となります。
縦書きでも横書きでも、どちらでも問題ありませんが、ビジネス文書としては横書きの方が読みやすく印象に残ります。
封筒は白色の封筒を使用し、便箋は白地の紙をおススメいたします。
少しでも好印象を残せるようにしてみましょう。