人間関係が転職の理由なのはありか?対処法を紹介
職場の上司や同僚とうまく付き合えず、転職を考える方は少なくありません。
どんなに仕事が順風満帆な方でも、一度くらいは人間関係の悩みを抱えたことがあるかと思います。
今回の記事では、人間関係を理由に転職するのは問題ないのか、筆者の経験談を交えながら解説していきます。
ホワイト企業として名の知れた有名な会社でも、配属先には必ず馬が合う人もいれば、合わない人もいます。
筆者は日系の一部上場企業で10年勤務した経験がありますが、職場の配置換えで何度か人間関係の悩みを抱えたことがあります。
また、労働組合の執行委員を経験していたこともあり、人間関係がうまくいかずに辞めてしまった方を何人も見てきました。
もし、人間関係に悩んだときは、適切な対応を行えば転職せずに済むケースもありますので、筆者の実体験をもとに対処法をご紹介ます。
人間関係が原因で退職し、転職先でも同じ悩みを抱えないよう、本記事を最後までお読みいただければ幸いです。
それでは、本題の方へ参ります。
目次
人間関係が理由で転職するのはありか?
人間関係が理由で転職をするのはありです。しかし、人間関係の悩みで転職を検討するのは最終手段になります。
人間関係を転職理由にすること自体はおかしなことはありませんが、面接の場ではどんな改善や工夫をしたかが問われますのでポジティブな理由にすることが得策です。
また、転職を5回経験し、労働組合で大企業や有名企業と意見交換をしてきた筆者の経験からすると、人間関係の悩みがない職場はないという結論に至ります。
つまり、転職しても人間関係は付きまとう問題となり得ます。
そのため、自分の苦手な人がいない職場を転職で探し回るよりも、自分自身で良好な人間関係を築いていく努力がとても重要です。
すでに人間関係を理由に転職を繰り返している方は、考え方含めてさらなる工夫が必要になります。
もし、現状の人間関係をリセットしたいと思っている方は、いきなり転職せずにまずは配置換えや異動も視野に入れましょう。
あくまで、人間関係の悩みで転職を検討するのは最終手段ですので、次の項で紹介する対策を段階的に進めていきましょう。
人間関係に悩んだときに取るべき対処法8個
人間関係に悩んだときに取るべき対処法は全部で8個あります。
悩みの種が上司なのか?同僚なのか?はたまた他部署の人間なのかによって、対処法は変わります。
ここでは、仕事を辞めてから後悔しないよう、職場に残りながら人間関係の悩みを回避する方法や取るべき行動を解説します。
筆者は日系の大企業、ベンチャー企業、外資企業とカルチャーの違う環境を渡り歩いてきましたので、効果的だった対処法を優先順位の高いものから順に紹介します。
自信のキャリアを見つめ直すという意味でも、まずは8の対処法を試してみてください。
家族や親友に人間関係の悩みを打ち明ける
まずは、家族や親友に人間関係の悩みを打ち明けてみましょう。
人間関係の悩みを一番身近な人に相談することで、気持ちが晴れたり問題が解決する可能性があります。
職場では共有できない内容でも、家族や親友であれば気兼ねなく本音で悩みを打ち明けられます。
筆者は人間関係の悩みを周りに打ち明けることができず、もがき苦しんで遠回りをしてしまいました。
まずは自分の思いや考えを身近な方に吐き出し、人間関係の悩みを第三者に言語化して共有しましょう。
そうすることで、自分では気づけなかった対処法や、自分の努力で改善できる対策などが見えてくるのです。
自分のことを良く知る家族や友人だからこそ、実は自分自身に悩みの原因があるのだと気づかされてくれるケースもありますので、ありのままを打ち明けましょう。
職場の上司や先輩に相談する
次に、職場の上司や先輩に相談してみましょう。
職場内での悩みは、日頃密接に関わる上司や先輩に相談すれば、状況が一変する可能性が高くなります。
信頼できる上司や先輩であれば、組織の雰囲気を良くしたいという利害が一致するため、周りに話を広められるリスクも避けられます。
悩みを相談する際は、話が変に広まらないよう、同僚や当事者に近しい人を避けることが鉄則です。
また、自分の至らない点をオープンにしながら説明すると、独りよがりではない建設的な考えだと認識してもらえます。
自分の考え方だけを一方的に伝えてしまうと、たとえ正論だとしても納得感を得るのが難しくなるのです。
筆者が労働組合の執行委員として悩み相談を受けていたときも、一方的に不満ばかり並べて、歩み寄る姿勢が1ミリもない方がいました。
さらに、相談の中で自分では気づけなかった問題点(感謝がない、謝らない、挨拶をしないなど)が見えてくれば、人間関係の悩みの原因は自分自身にあったのだと気づかされるでしょう。
このように、自分だけでは気づくことができない人間関係の悩みの原因が明確となるので、人間関係に悩んだときは、職場の上司や先輩に相談するようにしましょう。
本人と食事をしながら話す
少しハードルが高くなるかもしれませんが、人間関係の悩みの根本である当事者と食事をしながら話すのも効果的です。
人間関係に問題が発生する原因として、コミュニケーション不足による誤解がありますので、真剣に話し合うことで簡単に解決することがあるのです。
実際、筆者も苦手意識があって避けていた上司と話してみると、言葉足らずな部分や誤解していた部分が多々あることに気づかされました。
特に、噂話だけで相手を評価してしまうのは、誤解を招く原因につながります。
この人とは馬が合わないな?と感じたら、経験上、ランチなどの食事をし会話することで親密な関係が築けます。
いわゆる「飲みにケーション」は、こじれそうな人間関係の悩みを紐解く解決策の一つといえるでしょう。
多様性を認めて苦手な方の理解に努める
多様性を認めて苦手な方の理解に努めることも、人間関係の悩みを解決する方法の1つです。
自分の考えと異なる方がいる場合、対立が起きて人間関係がギクシャクします。
無理に自分の考えを突き通そうとするのではなく、人の数だけ考え方があることを理解しましょう。
さまざまな意見を受け入れることができれば、新しい価値観が生まれるものです。
筆者自身も自分の考えと違う意見が出たときは、反射的に反論するのではなく、俯瞰して物事を捉えるようにしています。
特にリーダーやマネージャーの立場にいる方は、周りの人間に対して過度な期待はせずに、自分自身がやるべきことに集中しましょう。
そうすることで、結果的に自主性が生まれてチームのパフォーマンスが上がり、精神的に疲れることもなくなります。
職場の仲間が心にゆとりを持って働くためにも、多様性を認めて苦手な方の理解に努めるようにしましょう。
自分自身が妥協できないポイントを決めておく
多様性を認めて、さまざまな意見に耳を傾けることも大切ですが、自分自身の軸となる妥協できないポイントは設定しておきましょう。
妥協点を決めておかないと、それがストレスになって人間関係をこじらせてしまいます。
極端な話ですが、パワハラやセクハラを我慢してまで自分の考えを押し殺す必要はありません。
筆者の事例で説明すると、異なる意見に耳を傾けつつも、自分の譲れないポイントやどのように考えているかを最後に説明します。
相手の意見をはじめから否定せずに、一度自分の中で咀嚼してから意見を述べるイメージです。
妥協できないポイントが明確になれば、人間関係で悩んだときに転職するべきか否かの判断をしやすくなります。
上司・人事に協力を求める
ここまでの対処法を行ってみたが解決しない、もしくはそれ以前の問題だという方については、>上司や人事に協力を求めましょう。
職場全体の問題など、スケールが大きくて上司に相談しづらい内容であれば、直接人事に相談するのもありです。
また、会社に労働組合があれば、ひとまず職場の問題としてあげるのも一つの手です。
もし、管理職クラスの問題や職場のカルチャーの問題であれば、是正処置を行うか部署異動も視野に入れてくれるはずです。
筆者も職場のムラ社会な雰囲気が合わず、人事と労働組合に相談した経験があります。
今の時代、改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)によって、企業にハラスメント相談窓口の設置が義務付けられています。
コンプライアンス違反や会社の理念に反している場合は、スピーディーに対応してくれます。
どうしても問題が解決されない場合は上司や人事に協力を求めてみましょう。
異動願いを出す
職場に残りつつ相談しても状況が変わらない場合は、異動願いを提出しましょう。
一般的に、異動願いを提出する理由としてネガティブな理由はNGですが、人間関係が原因の場合はその限りではありません。
異動願いを提出する前に上司や人事に相談していれば、希望が通りやすくなります。
筆者が以前勤めていた会社でも、上司に相談しても状況が改善せず、心療内科で診断書を作成してもらい、異動願いと一緒に提出して部署異動を実現している方もいました。
しかるべき人に相談しても改善しない場合は、強い意思をもって異動を打診してみましょう。
もちろん、人間関係が原因で異動をしますので、自分の行きたい部署に行けるとは限りませんが、転職する前の最終手段として異動願いを出してみましょう。
転職活動を行う
相談しても人間関係が解決に至らない場合は、在籍しながら転職活動を行いましょう。
余程のことがない限りは、退職してから転職活動を行うのはNGです。
仕事がない状態で転職活動をすると、経済的にも精神的にも余裕もなくなってしまい、仕事選びを妥協してしまう可能性があります。
どうしてもすぐに職場を離れたいという気持ちが強い方は、休職制度を利用してからじっくりと転職活動に時間を充てることをおすすめします。
自分一人では不安という方は、無料の転職エージェントを活用し転職活動を行いましょう。
人間関係を転職理由にせずポジティブな理由にしよう
転職における面接の場では、人間関係を理由転職にすると他責に聞こえてしまいますので、ポジティブな理由に言い換えることが大切です。
上司や職場への不満が本音ではあるものの、人間関係の悩みはどの職場でも発生するからです。
もし、話の流れで人間関係の悩みを話す場合は、これまで紹介した改善策を試したものの、解決に至らなかった旨を説明しましょう。
うまく説明する自信がないという方は、無料の転職エージェントを活用して、カウンセラーからのアドバイスをもらうと話をまとめやすくなります。
例えば、マイナビAGENTのような大手の転職エージェントを利用すれば、職務経歴書の書き方から面接対策まで徹底したサポートを行ってくれます。
業界の違いによる対策方法や、採用実績をもとにアドバイスをしてくれますので、初めての方は大手の転職エージェントがおすすめです。
同じ職務経歴でも、伝え方次第で選考の通過率が大幅に変わるので、面倒くさがらずにしっかりと対策しましょう。
筆者は5回転職していますが、その都度転職理由をポジティブな理由で説明できるように頭の中を整理してきました。
ポジティブな理由で説明できたほうが、良い印象が残り転職成功に繋がりやすいので、ポジティブな理由に言い換えられるように準備しましょう。
まとめ
人間関係の悩みは、サラリーマン人生で避けることのできない問題です。
転職する理由としても多いため、現状をよく理解しないまま転職や退職をしてしまうと後悔します。
筆者の周りでも、不満ばかり並べて自己分析を怠った40代の方が、仕事が決まらないまま退職をして苦労していました。
このように他責思考な人ほど、人間関係をこじらせて悩むケースもあることを覚えておきましょう。
人間関係の悩みは、修復可能なものから、パワハラや過重労働など早急に対応するべき問題までさまざまです。
本記事を参考に、人間関係の悩みを解決していきましょう!