抽選なしでIPO投資できるセカンダリー投資とは?プライマリー投資との比較や具体的な手順も解説
株式投資の中でも、IPO投資は投資初心者からベテランまで、多くの投資家に人気があります。
しかし、IPO投資は誰でもできるわけではなく、抽選に参加し、当選しなくてはいけません。
そのため、IPOで投資をしたいと思っている人の中には、
「なかなか当選できない」と感じている人もいるでしょう。
またIPOは必ずしも儲かるという訳ではありません。
そのため、
「せっかく抽選で当選したのに値下がりしてしまった」
と嘆いている人もいると思います。
勝てると聞いてIPO投資をしたのに値下がりしてしまうのでは、高い倍率を勝ち抜いても意味がありませんよね。
IPO投資には運の要素が大きく関わってきます。
だからといってやみくもに投資しては、負ける可能性が高くなるだけです。
そうした運の要素を極力除いてIPO銘柄に投資をする方法として、セカンダリー投資があります。
筆者はファンド業務で数億円の資金を動かしていますが、この資金は運用しなければなりません。
そのためには、日々株式投資を行って利益獲得の機会を伺う必要があります。
それにも関わらず、投資の機会が運次第では全く話にならないわけです。
その観点から、運の要素を排除されたセカンダリー投資は現実的でおすすめできると考えています。
そこで、今回はセカンダリー投資についての解説をしていきます。
目次
セカンダリー投資とは?4個の特徴をわかりやすく解説
セカンダリー投資とは、上場後のIPO株を購入して値上がり益を狙う取引のことを言います。
セカンダリー投資には、
- 抽選がなく、誰でも取引できる!
- 上場後の値上がり益を狙える
- 株価が何倍にもなる「お宝株」になることも
- 信用取引もでき、資金を抑えた取引ができる
の4つの特徴があります。
それでは早速、それぞれについて見てみましょう。
特徴1:抽選がなく、誰でも取引できる!
セカンダリー投資では、上場したIPO株を取引します。
そのため、扱いとしては通常の株と同じものとなるので、抽選がありません。
IPO投資は、まず抽選を受けて当選しなくてはいけないとい条件があります。
しかし、セカンダリー投資にはその条件がないのです。
上場した後の投資になるため、誰でも取引することが可能です。
そのため、取引のチャンスが多くなるというメリットがあります。
この点が、一般的なIPO投資(つまりはプライマリー投資)とセカンダリー投資の大きな違いです。
ここまで聞くと、「普通の株式投資と何が違うの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
セカンダリー投資が普通の株式投資と違うのは、銘柄選びのポイントです。
普通の株式投資よりも見るポイントが少ないため、初心者でも取り組みやすいという利点があります。
また、上場する銘柄の多くが成長段階にある会社ということで、決算書が比較的シンプルで見やすいのです。
このことが、普通の株式投資とセカンダリー投資との大きな違いとなります。
コラム:IPO投資とはプライマリー投資のこと
IPO投資は「上場前の会社の株を公募価格で購入し、初値の値上がりを狙う方法」のことをいいます。
これを「IPOのプライマリー投資」とも呼びます。
IPOは、初値が公募価格を上回るケースが多いのが特徴です。
そのため、投資家に非常に人気が高いのですが、一つ大きな欠点があります。
それは、「抽選に当選しないと上場前に公募価格で買えない」ということ。
そのため、IPOのプライマリー投資は運も大きく左右します。
また、抽選に当選し、公募価格で買ったからといって必ず初値が公募価格を上回るわけではありません。
公募価格で買っても、かえって損してしまうこともあるのです。
プライマリー投資はIPOの王道ですが、必勝法ではないということを覚えておきましょう。
特徴2:上場後の値上がり益を狙える
セカンダリー投資で投資対象となる銘柄は、IPO株です。
しかし、IPO株ならどの銘柄でもいいわけではありません。
その中でも、上場後に株価が順調に値上がりしていく銘柄を選んで投資していくのです。
「IPO株は、公募価格と初値の差額を狙うものだ」と考えている人もいると思います。
しかし、実際にはそんなことはありません。
むしろ、初値と公募価格にそれほど差がない銘柄でも、上場後に値上がりすることがあります。
こうした銘柄が、セカンダリー投資に向いているのです。
特徴3:株価が何倍にもなる「お宝株」になることも
セカンダリー投資では、株価が何倍にもなるようなお宝株を狙うこともできます。
上場後に値上がりしていく可能性が高い銘柄を選んで投資するからです。
その中には、初値の何倍もの株価に成長していく「お宝株」へと変身するものも時折含まれています。
プライマリー投資では、抽選をクリアするという意味では銘柄を自由に選ぶことはできませんし、初値売りが中心のため大きなリターンを見込めません。
しかしセカンダリー投資の場合は、自分の意思でお宝株を見つけることができます。
こういった銘柄を発掘できる可能性があるのも、セカンダリー投資のメリットです。
特徴4:信用取引もでき、資金を抑えた取引ができる
セカンダリー投資の場合、上場翌日以降にIPO銘柄を購入すれば信用取引を行うことができます。
信用取引ではレバレッジがかけられます。
レバレッジとは、手元資金の何倍もの取引を可能にする方法のことで、「てこ」が言葉の由来となっています。
レバレッジは少ない資金でハイリターンを狙えるようにするのが特徴です。
そのため、資金が少ない人でも大きな金額の取引ができるようになります。
例えば、レバレッジを使えば、10万円の資金で30万円分の取引をすることもができます。
ちなみに、信用取引では約3.3倍のレバレッジがかけられます。
なお、信用取引については買いのみ上場翌日から可能です。
信用売り(空売り)ができるようになるにはもっと時間がかかります。
プロの投資家はセカンダリー投資をするの?
プロの投資家、つまり機関投資家については、セカンダリー投資を行うケースがあるかもしれませんが、基本的には行わないと考えてよいでしょう。
なぜなら、彼らが投資するのは、時価総額1,000億円以上の大型株や中型株が中心となるからです。
機関投資家がIPO投資をするのは、ソフトバンクやJR九州など規模の相当大きな超大型IPOになります。
そして、それもセカンダリー投資ではなくプライマリー投資の方がメインになります。
そのため、IPOのセカンダリー投資に関しては、基本的に個人投資家が中心になると考えてよいでしょう。
というのも、再上場のケースを除き、基本的に新規上場する会社は成長段階にある会社だからです。
名だたる大企業に比べて規模は小さく、これからの成長を目指す会社が中心になります。
そのため、時価総額も小さく、機関投資家の投資対象外になる銘柄がほとんどではないかと考えられます。
今後、会社が順調に成長したあかつきには、機関投資家の売買対象になる可能性もあるでしょう。
ですが、上場した時点では、その対象にはなっていないケースがほとんどではないかと考えられます。
セカンダリー投資とIPO投資には、それぞれ違った特徴があります。
その特徴について項目別に比較してみましょう。
果たして、優れているのはどちらでしょうか?
セカンダリー投資とIPO投資の比較
セカンダリー投資は、投資法として優秀であると考えられます 。
なぜなら、プライマリー投資よりも投資の機会が多く、中長期での値上がりを狙うこともできるからです。
ただ、中には
「しょせん、IPO投資ができなかったときのサブ的方法」
と考えている人もいるでしょう。
もちろん、メリット・デメリットはありますので、セカンダリー投資とIPO投資について、「ここが気になる」という意見が多い項目別に比較してみました。
セカンダリー投資 | IPO投資(プライマリー投資) | |
---|---|---|
抽選の有無 | ☓なし | ◯あり |
投資の機会 | 〇多い | ×少ない |
リターン | △銘柄によりけり ※銘柄によっては初値の数倍に株価が上昇するケースもある。 |
△銘柄によりけり ※銘柄によっては初値が公募割れしたり、初値とそれほど変わらなかったりするケースもある。 |
リスク | △投資法による | △銘柄選びをきちんと行わないと損をする |
勝率 | 〇銘柄選びをきちんと行えば高い | 〇当選すれば、という条件付きで高い |
投資の知識 | 〇必要 | ×不要 |
難易度 | △プライマリー投資よりは難易度が高い | 〇容易 |
このようにセカンダリー投資は、IPO投資に比べ全ての面において優れているというわけではありません。
ですが、抽選に当選する必要があるIPO投資よりも確実に自分の判断で運用できます。
そして、十分なリターンも見込める投資であるのも事実です。
セカンダリー投資で、特に注目しておきたい特徴は以下の点です。
セカンダリー投資のリターンはIPOのプライマリー投資と比べて大きくなるケースも
プライマリー投資が公募価格を上回るケースが多いのは事実です。
ですが、実際には初値が公募価格を数%上回る程度になったり、逆に割り込むこともあります。
一方、セカンダリー投資の場合、上場後に買った銘柄がその後2倍、3倍の株価になることがあります。
もちろん、そのような銘柄を見つけるためには、きちんとした銘柄を選びをすることが大切です。
時間をかけて上昇する銘柄を見つけ出せる可能性があるのも、セカンダリー投資の魅力の一つと言えます。
セカンダリー投資のリスクはIPOプライマリー投資と比べると比較的低い
プライマリー投資では、初値が公募価格を割り込んだり、公募価格をさほど上回らないことがあります。
そうなると、利益を得るどころか損失を被ったり、得られる利益が少なくなってしまいます。
初値が公募価格を上回るかどうかはある程度予想可能ですが、どのくらい上回るかまでは分かりません。
そう考えると、プライマリー投資は少々ギャンブル性が高いと言えます。
一方、セカンダリー投資では、どんなに良い銘柄でも株価が行き過ぎているものには投資しません。
良い内容でもあまり人気がなく、本来の評価をされていないものに時間をかけて投資していきます。
その点から、セカンダリー投資はプライマリー投資よりも、投機性が低いと言えます。
また、セカンダリー投資は、プライマリー投資のような超短期間での投資はしません。
時間をかけて投資をする分、リスクが低いと言えます。
セカンダリー投資は勝率が高い
セカンダリー投資は長期的に見れば上がる確率が高いものに投資していきますので、勝率は比較的高くなります。
中長期での投資になるため、プライマリー投資よりも利益確定までの時間はかかります。
ですが、時間をかけて評価されるものに投資する分、丁半博打のような状態にはなりにくいのがメリットです。
ここまでセカンダリー投資の特徴について解説してきました。
そこで次に、「セカンダリー投資をどのように始めるのか」ということについて解説したいと思います。
【4STEP】セカンダリー投資のはじめ方
セカンダリー投資を始めようと思っても、「まずは何をしたらいい?」という点で悩んでいませんか?
そういう人は多いので、セカンダリー投資の始め方をステップごとに解説していきます。
STEP1:証券会社で口座解説をする!
最初に必要なことは、証券会社で投資のための口座を開設することです。
証券会社はたくさんあるので、どこにするかは自分の好みや使いやすさを優先して決めても問題ありません。
どの証券会社であっても、口座開設のためには身分証明書とマイナンバー確認書類が必要です。
また、証券口座から直接現金の出し入れはできません。
得た利益を移すためには、出金手続きをしなければならず、そのための銀行口座も必要になります。
証券会社の口座は、各社のホームページから申し込むことができます。
ただし、申し込んでからすぐには開設できません。
だいたい4日以上かかることが多いので、時間に余裕をもって申し込みましょう。
ただし、一部の証券会社では最短2日で開設できます。
おすすめの証券口座はSBI証券
証券会社選びに悩んだ場合は、SBI証券がおすすめです。
ネット証券は、店舗型証券会社と比較して手数料が安く、人気があります。
そのネット証券の中でも、SBI証券は口座開設数No.1の証券会社なのです。
また、国内株式個人売買代金シェアの部門でもNo.1です。
さらに、手数料が安いネット証券の中でも、SBI証券の手数料は最安水準となっています。
そのため、SBI証券を選んでおけば間違いはないでしょう。
STEP2:IPOのスケジュール確認とチェック
これから上場する銘柄について、会社内容を確認する場合、目論見書を確認します。
ただ、目論見書は主幹事会社などの証券会社に口座がないと見られないことも多々あります。
その場合は、上場する証券取引所のサイトで「新規上場申請のための有価証券報告書 (Iの部)」を確認してみましょう 。
例1)東京証券取引所
例2)名古屋証券取引所
目論見書などの資料には、これから上場する企業の概要や、売り出し内容などの説明が書かれています。
ただ、目論見書や新規上場申請のための有価証券報告書 (Iの部)はかなりのページ数があります。
すべてチェックしようと思うと、うんざりしてしまう人もいるのではないでしょうか。
そこで、最低限チェックしておくべきポイントだけを押さえておくようにしましょう。
チェックしておくべきポイントは、
- 上場市場の種類
- どんな事業を経営している会社か
- 業績の推移
- 財務状況
- 公募株数と売出株数
- 大株主がすぐに売却できる状態かどうか(ロックアップ条件)
- 新株予約権(ストックオプション)の有無
の7点です。
STEP3:証券口座に入金する
セカンダリー投資をする銘柄が見つかったら、証券会社に投資資金を入金しましょう。
口座開設をすると、証券口座専用の銀行口座番号が通知されます。
そこに記載された口座番号にATMや金融機関窓口から振込むのがオーソドックスな方法です。
それ以外にも、インターネット銀行から入金する方法があります。
ネット銀行から入金する場合は、24時間手続きが可能です。
振込は、基本的に翌日口座へと反映されます。
ただし、証券会社によっては24時間いつでも入金次第口座に反映されるところもあります。
その場合は、対応しているネット銀行が限られていることもあるので、注意してください。
STEP4:実際にセカンダリー投資の取引をする
準備が終わったら、実際にセカンダリー投資の取引をしてみましょう。
取引の方法は普通の株式投資と同じです。
流れとしては、
- IPO銘柄を購入する
- 購入したIPO銘柄の値動きを日々チェックする
- IPO銘柄を売却する
の3つの手順となります。
手順1:IPO銘柄を購入する
IPOの上場日に株を買う。
初値で買いたい場合は成行注文(どんな値段でも買います・売りますという、約定優先の注文方法)で買いましょう。
上場後の急騰を避け、値下がりしたところで買いたければ、指値(指定した価格より有利な条件で発注する注文方法)で注文します。
この場合、「初値から〇%下がったところで買う」「〇円で買う」等明確な基準を設けて注文しましょう。
手順2:購入したIPO銘柄の値動きを日々チェックする
IPO銘柄をセカンダリーで買った後は、毎日どのような値動きをしているのかを確認します。
そして、利益確定ラインと損切りラインを決めておきましょう。
利益確定ラインや損切りラインは、「約定価格から〇%上がった(下がった)ところ」といった形で決めます。
手順3:IPO銘柄を売却する
セカンダリーとして購入したIPO銘柄の株価が自分で決めた利益確定ラインや損切ラインに達した時に売り注文を出して手仕舞いします。
なお、手仕舞いとは、保有している株や為替などの金融商品を、決済して現金化することを言います。
ここまで、セカンダリー投資の取引の流れを説明しました。
実はセカンダリー投資を行う場合、銘柄の買い方にはいくつかの方法があります。
そこで次に、セカンダリー投資での買い方について解説したいと思います。
【プロが教える】セカンダリー投資での買い方は主に3個
セカンダリー投資は、当然利益を得ることを目的に行います。
そのため、買い方は1つだけではなく、主に3つの買い方があります。
その3つを、場合によって使い分けましょう。
買い方1:IPO銘柄を初値で買い、新規上場日の値上がりに乗って、その日のうちに売却する
IPO銘柄を初値で買って、その日のうちに売却するという方法です。
中には、これをセカンダリー投資であるとして紹介しているケースもあります。
この買い方は、「初値買い」といい、セカンダリー投資の中では最も知られている方法です。
ただ、この方法には欠点があります。
それは、思ったよりも値上がりしないこともあるという点です。
IPO銘柄の中には、人気が集中して初値が公募価格の何倍にもなることがあります。
そのような銘柄は、初値がその日の最高値となることも多いのです。
その場合、初値で買ってしまうと、その後はひたすら下がるばかりで損をします。
公募価格を上回る初値が付いて、その後も買いが集中しているような銘柄の場合は、初値買いが有効となります。
ただその場合、公募価格で買った人や大株主からの売りにより、いつ値下がりしてもおかしくありません。
株価が上昇したら、早めに売って利益を確定させるようにしましょう。
買い方2:IPO銘柄を初値で買った後しばらくその銘柄を保有し、値上がりしたところで売却する
初値で買ったIPO銘柄を即日売るのではなく、しばらく保有してから売るという方法もあります。
この方法は、初値が公募価格をあまり上回らなかったケースで有効な方法です。
ただし、大前提として、会社の内容がそれほど悪くない、という条件を満たしていなくてはいけません。
つまり銘柄選びが重要となります。
この方法は、徐々にその銘柄に対する評価が高まることに期待し、先回りして投資します。
その会社に対する評価が高まるにつれ、株価も少しずつ値上がりしていくことになるでしょう。
値上がりするまでに時間がかかるため、ある程度長期的に保有することも考えておかなくてはいけません。
時間はかかりますが、もしかしたら、1年後にはその株価が初値の何倍にもなっているかもしれないのです。
長期的な投資になるので、時間が経つにつれてテクニカル分析も有効になります。
そうなった時は、利益確定ラインを見極めやすくなるのも、この投資方法のメリットといえます。
買い方3:IPO銘柄を初値ではなく、上場後に利益確定売りで下落したところを狙って買いを入れる。そして、ある程度の期間保有して値上がりを狙う
この方法は、初値で買うのではなく、価格が落ち着いてから買いを入れるやり方です。
IPO銘柄は、初値を付けた後に利益確定の売りが集中することがよくあります。
売りが集中して値下がりが続いた時に何度か買いを入れるのです。
下落が止まり、トレンドが転換すれば、また値上がりしていきます。
ただし、利益確定売りで下落した銘柄全てが買いの対象になるかというと、そうではありません。
例えば、公募価格に対して初値が10倍になるような銘柄は対象外です。
このような銘柄は、その後も株価が下落し続ける可能性が高く、買いのタイミングがなかなか訪れません。
また、公募価格割れした銘柄についても、手を出さない方が良いでしょう。
狙い目となるのは、初値が公募価格から10%から20%程度値上がりした銘柄です。
ただし、前提条件として、会社の業績が良好でなくてはいけません。
きちんと会社の業績を見極めた上で投資しなくてはならないのです。
この方法では場合、値下がりしたら買いを入れますが、その後はしばらく保有しておくのがおすすめです。
時間が経つにつれ、テクニカル指標が有効となるというメリットもあります。
また、上場した翌日以降は信用取引ができるようになります。信用取引なら、少ない資金で取引できるでしょう。
続いては、初心者におすすめの売りどきについて解説します。
取引に不慣れなうちは、利益が出ても「売りどき」に悩むことが多いですよね。
そんな方に、売りどきの目安となる点を解説していきます。
初心者におすすめの売りどきは「停滞時」
株の取引で、特に初心者には難しいといわれるのは売りどきです。
順調に利益が出たとしても、「もっと上がるかもしれない」と考えてしまうことがあります。
そう考えてしまい、売るのがもったいないと感じてしまうのです。
しかし、売りそびれているうちにどんどんと値下がりしてしまうケースも少なくありません。
このように売りどきを悩んでしまう投資初心者の方に、おすすめの方法があります。
それは、株価が上昇した後の停滞時に売る方法です。
株価が上昇した後、突然下げへと転じるケースは少ないです。
下げへと転じる前に、株価があまり動かず停滞してしまうケースが多く見られます。
停滞する、ということは、売りと買いが拮抗しているということです。
停滞を経て、相場のトレンドが転換します。
そのため、相場が停滞したと思った時は迷わず売って利益を確定してしまいましょう。
相場の動きを完璧に見通すのは、ベテランであっても無理なことです。
欲をかいてしまうと、目の前にある利益さえも取り逃してしまうことになりかねません。
それよりも、初心者のうちは確実な利益を得ることを第一に考えましょう。
大切なのは、次の投資に資金を繋げることです。
たとえ、停滞後にまた相場が上昇しても気にしないようにしましょう。
まとめ
IPO投資において、メインとなるのは抽選で当選し、公募で株を買うことです。
しかし、抽選である以上確実に投資できるわけではありません。
また、勝ちやすいとは言っても確実ではありません。
上場前に買うことになるので見極めも難しいこともあり、不確定要素はかなり多いのです。
こうした不確定要素をなるべく排除してIPO投資をしたい場合は、セカンダリー投資がおすすめです。
セカンダリー投資は上場したばかりのIPO銘柄、中でも内容のわりにあまり評価されていないものを狙います。
市場からの評価が低い分、今後の成長に期待が持てるのです。
ただ、どんな投資であってもそうですが、「必ず値上がりする」というわけではないことは留意しましょう。
高いリターンが期待できますが、絶対ではないのです。
値上がりする可能性の高い銘柄を選んでいきますが、「絶対はない」ということは心にとどめておきましょう。