選考辞退はメール・電話どっち?好印象に伝える会話例も紹介

"選考辞退"はメール・電話どっち?

選考辞退をするにあたり電話とメールのどちらで連絡すれば良いか悩んでいませんか?

就活でせっかく面接に通ったけれど、失礼なく辞退したい。

就活で、選考辞退することは、珍しいことではありません。

私はこれまで10年ほど上場企業で人事として選考辞退者の対応を200名以上経験しています。

その経験からこの記事では選考辞退の方法と好印象を保ったまま、選考辞退をする方法について紹介いたします。

より円満にになるよう人事の立場で紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

選考辞退はメールと電話を選考状況で使い分ける

選考後半での選考辞退は電話で伝えることがベストです。

一方で書類選考の段階など選考前半であればメール連絡が良いでしょう。

下記に選考の段階における連絡手段を紹介していきます。

  • 最終面接や内定辞退の場合は電話連絡
  • 面接当日の選考辞退の場合は、電話連絡
  • 書類選考段階や、一次面接段階での辞退であれば、メールで連絡

最終面接や内定辞退は電話で選考辞退を連絡しよう

最終面接や内定辞退は、電話連絡を行うようにしてください。

理由としては、最終面接では、役員などの会社の経営者が面接のためにスケジュールを開けています。

役員報酬を何億円も得ているような役員の貴重な時間を無駄にしてしまうことになりますので、電話で誠意をもって辞退を伝えるようにしてください。

面接当日の選考辞退も電話で連絡が必要

面接当日の選考辞退も、電話で連絡が必要です。

面接を担当する人事部員が本社内にいれば外線で連絡がつくこともありますが、面接場所が本社所在地以外の場合は、メールで人事が確認できないこともあります。

書類選考や一次面接など選考が序盤ならメールでの選考辞退連絡で問題なし

書類選考や一次面接など、選考が序盤ならメールでの選考辞退連絡で問題ありません。

理由としては、書類選考段階や一次面接の段階であれば比較的動きの取りやすい若手の人事が段取りをしているためです。

迷ったらメールより電話をおすすめ!人事の気持ちを紹介

選考辞退で、メールより電話をおすすめいたします。

理由としては、メールではまだまだ心情的に不誠実だと考える年配の人事の方も存在するためです。

電話であれば言葉のニュアンスなども伝わりやすいですし、誠実さを示すこともできます。

「選考辞退の連絡方法」まとめ

  • 最終面接や内定辞退の場合は電話連絡
  • 面接当日の選考辞退の場合は、電話連絡
  • 書類選考段階や、一次面接段階での辞退であれば、メールで連絡

コラム:選考辞退で連絡をしないで、音信不通になるのは最悪の行為

選考辞退を電話でしないで、音信不通になるのは人事にとって最悪の行為です。

人事としては、面接当日までに、面接官の手配をとり、会社説明の資料や、質問なども履歴書を見て段取りをしています。

音信不通をした候補者をよく思う人事はいないので、連絡だけは必ずするようにしてください。

選考辞退の理由を答える必要はない

選考辞退の根拠を伝える必要は全くありません。

理由としては、知ったからといって不利に働くことはあっても有利に働くことはないためです。

自分が不利になるようなことを話す必要はありません。

理由を聞かれたら「他社から内定が出た」という内容でOK

どうしても理由を知りたいと言われた場合、他社から内定が出たため辞退したと伝えるようにしましょう。

こう答えれば逃した魚は大きかったと人事担当者も思いますし、仕方がないといえます。

コラム:選考辞退をされるということは企業や人事の力不足。学生の責任ではない。

就活生に選考辞退をされるということは、単純に人事の力不足です。

面接の場で、応募してきてくれた学生に対して、会社の魅力をアピールできず、逃げられてしまったということです。

怒られるのは人事であるべきであって、学生には全く非がありません。

ここでは、選考辞退の具体的な方法について、解説させていただきました。

次章では、選考辞退の際に絶対に、注意するべきポイントについて解説させていただきます。

選考辞退する前の注意点

選考辞退する前に、絶対に理解しておくべきことがあります。

後悔がないように、必ずチェックをしておくことをおすすめいたします。

選考辞退をすると後戻りできない

一度書類選考を辞退してしまうと、もうその会社の面接を受けることはできません。

特に新卒採用の場合は、人事担当者は学生の履歴書を、採用期間中は覚えています。

一度辞退したあとに、内定がなかなか決まらず、秋採用などで同じ会社が求人を行っていたとしても、もうエントリーすることもできません。

内定辞退すべき人

他社から内定をすでに貰っており、その企業が本命企業だった場合、内定辞退をするとよいです。

しかし、本命企業の選考がまだ終わっていない場合、内定辞退はせずに内定承諾書だけ出してキープしておいても問題ありません。

本命企業から内定が出てから、本命でない企業の内定を辞退しても、まったく問題ありません。

理由としては、日本の労働法では、企業側が内定を取り消すことは違法で、学生側が内定辞退することは、違法ではないためです。

また、内定辞退対策のために、大企業では採用枠を余分にとって採用をしていることもあります。

内定辞退することは、悪いことではありませんし、企業側も防衛策をとっているということですね。

内定辞退で失敗した人の事例

上場企業で採用担当者をしていたときに起こった出来事です。

私の会社が内定を出したにもかかわらず、本命の企業の選考が終わっていないので辞退した学生がいました。

結局、本命企業の採用選考に落ちてしまい、入社したいと連絡がありましたが、すでに他の内定者がいたため、枠がなく辞退は覆りませんでした。

内定承諾書を書いても必ず入社しなくてはいけない、という法律はありません。

とりあえず内定承諾書を書いて提出しておけば良いので、内定をキープする意識でいるようにしましょう。

選考辞退は人事担当者にとってよくある出来事

就活の選考辞退は、人事担当者にとってはよくあることです。

過度に気に病まないようにしてください。

仮に辞退をされても、また新しい人材を採用できるように人事は行動しています。

選考辞退で人事が怒ったりする企業はやばい

選考辞退で、人事が怒ったりすることはまずありません。

人事の力不足を、学生にぶつけるような行為は、社会人としてあり得ない行為だからです。

就活終われハラスメント、通称就活オワハラが一時期流行しました。

就活オワハラなどが流行したが、まともな企業の人事は「人事として恥ずかしい行為」として認識しています。

選考辞退で人事が怒ったりすることはまずありませんので、過度に気に病まないようにしてください。

電話で選考辞退する会話の流れ

電話で選考辞退をする場合の、会話の流れと、担当者不在時のメール連絡の方法について解説いたします。

具体的には次の3つを紹介していきます。

  • 選考辞退の電話の会話例
  • 担当者不在の場合は戻り時間を確認して折返し連絡
  • 担当者と連絡がつかない場合の、メール連絡の方法

各状況でどう対応すれば良いか具体的に確認していきましょう。

選考辞退の電話の会話例

学生「お世話になっております。実は、先日、選考通過のご連絡をいただいたのですが、辞退させていただきたいと考えております。」

人事「そうですか。非常に残念ですが、よりよい会社に巡り合えることをお祈りしております。自分の納得できる会社に入れるように頑張ってください」

基本的に引き止めることはありませんし、特に理由を尋ねられることもありません。

不在の場合は戻り時間を確認して折返し連絡

学生「先日、選考を受けさせていただいた、○○大学の○○と申します。採用担当者の○○様はいらっしゃいますか」

受付「採用担当の○○は、現在、外出中です。ご用件などがあればお伺いいたします」

学生「採用担当者の方がお戻りになられるお時間を教えていただけますか」

受付「人事の○○は、15時ころ帰社予定です。」

学生「ではその時間に再度、お電話をさせて頂きますので、よろしくお願い申し上げます」

連絡がつかない場合はメールで連絡でもOK

どうしても連絡がつかない場合は、メールで選考辞退を伝えるようにしてください。

電話で連絡がつかなかった場合は、その旨もメールに記載しておいたほうが良いです。

終業時間間際・昼休みは避けるのがベター

会社の終業時間間際や、昼休みに連絡をすることは避けるようにしましょう。

休憩時間中は昼食をとっていたり、終業時間間際は、明日の仕事に備えて準備などを行っています。

失礼のない選考辞退メールの例文

失礼のない選考辞退メールは、相手に対して謝罪の気持ちをしっかりと本文に入れることが大切です。

選考辞退メールのポイント

件名には必ず、選考辞退の件についてという件名を入れるようにしてください。

メールを開いてから、選考辞退が分かると採用担当者も心理的にしんどいものがあります。

選考辞退のメール返信例文

○○株式会社
管理本部人事部 ○○様

11月10日に面接14時より、面接のお時間を頂戴しております
○○大学の○○と申します。

せっかくの面接のご機会を与えて頂いたにも関わらず申し訳ございませんが、
一身上の都合により、面接を辞退させていただきます。

お手数をおかけして申し訳ございませんが、
何卒よろしくお願い申し上げます。

○○大学○○
住所
電話番号
メールアドレス

3日経っても返信がない場合は電話で連絡がおすすめ

3日が経過しても返信がない場合は、電話で連絡がオススメです。

理由としては、担当者が出張などで出払っている可能性があるためです。

メールが大量にあり、埋もれて読まれていない可能性もあります。

件名と署名を忘れずに

採用担当者は大量のメールを普段からやりとりしています。

他のメールに埋もれてしまわないように必ず、件名を入れておくようにしてください。

件名がないと緊急度が分からないため、読むのを後回しにされる可能性もあります。

また、署名も忘れないようにしてください。

署名を忘れると、差出人が誰かわからないので、だれからのメールなのか分かりません。

まとめ

選考辞退をしたとしても、人事が怒ることはまずありません。

選考辞退を伝える場合は、出来れば電話で伝えたほうが印象は良いといえます。

出来るだけ早く伝えることにしましょう。

内定を辞退する場合は、よく考えて慎重にするようにしましょう。

内定をキープしておいて、あとで本命企業から内定が出たら辞退するという方法が一番の安全策であるといえます。

本命の企業に入るために、選考辞退や内定辞退をすることは悪いことではありません。

自分が一番入りたいと思える企業に入社するために、好印象を保ったまま、選考辞退を前向きに行いようにしましょう。

監修者

上場・ベンチャー・中堅企業で様々な役割を経験。今なお、採用・人事の業務を最前線で経験し、「いま」の「生きた」知見を発信しています。