女性が手に職をつけて長く活かせるスキルはどれ?選ぶべき3つの条件
手に職をつけて長く働きたいと考えていませんか?
女性は結婚や育児などによりライフスタイルが大きく変わるため、定年まで働ききるためには手に職をつけることが効果的です。
筆者はこれまで約10年間、採用担当者を経験し、手に職のある女性の採用に携わってきました。
その経験からお伝えすると、スキルによっては求人が都市部に偏っていたりフルタイムが前提となっていたりなど落とし穴もあるためご注意ください。
この記事では、手に職が付き比較的、地方でも求人が多い職種を紹介していきます。 将来のキャリア形成を考えている方はぜひ参考にしてください。
目次
手に職(スキル)をつけた女性のキャリアが強い理由
「手に職(スキル)をつけた女性のキャリアが強い理由って何なのだろうか」と気になりませんか。
手に職をつけた女性が強い理由は、会社に依存することなく長期でキャリア形成できる点にあります。
具体的には手に職をつけると
- 長期でキャリア形成ができる
- 結婚しても夫の収入に依存しなくても良い
- 夫の転勤があっても仕事が見つかりやすい
- 出産後の仕事探しがスムーズ
といった点で、有利となります。
それぞれについて解説します。
長期でキャリア形成ができる
手に職をつけた女性のキャリアが強い理由として、長期でキャリア形成が可能という理由があります。
なぜなら、手に職をつけることができれば仕事場を探すことが簡単になるためです。
職種を転々とする必要がなく、核となるスキルを中心に新たなスキルと経験が足されていくため働くほど付加価値の高い仕事ができるようになります。
また後述しますが結婚・出産・育児・介護などでキャリアが分断したあとでも復帰しやすくなります。
手に職をつけることで1つの職種の能力が高まり、長期でのキャリア形成が可能になります。
結婚しても夫の収入に依存しなくても良い
手に職をつけた女性は結婚しても夫の収入に依存する必要がありません。
自分で稼ぐためのスキルと自信があるためです。
万一、夫の収入が不安定になっても、共働きでしっかりと支えることができるでしょう。
共働きの場合は収入に余裕が出来るため、子供の教育費なども捻出しやすくより豊かな生活ができるでしょう。
夫の転職などで給料が下がったり、万一離婚があったとしても手に職があれば安心です。
夫の転勤があっても仕事が見つかりやすい
手に職があれば夫の転勤があっても仕事が見つかりやすくなります。
特に、地方でも必ず存在する病院や介護施設、美容室などに関するスキルがあると場所に関係なく見つかるでしょう。
具体的には看護師や介護士、美容師です。
これらは、30代以降になっても採用されるためおすすめです。
職によっては地方でも有利に仕事を探せることになります。
出産後の仕事探しがスムーズ
手に職があれば、出産や育児後で離職したあとの仕事探しもスムーズです。
手に職がなく仕事を辞めてしまうと、再就職する際に未経験として転職活動することになります。
ただでさえ厳しい転職活動ですが、それに加え家事と育児のために安定して一日働くことがしづらいため転職はより難易度が上がります。
しかし、手に職があれば特定の資格者やスキルを持った人しかできない仕事に優先して採用されるようになり、出産後の仕事探しがスムーズになります。
家事や育児と両立しながら仕事をするためにも手に職があると有利になるでしょう。
では、どのような職を身につけると良いでしょうか?
おすすめなスキルの条件3つ
女性が手に職をつけるにあたっては以下を満たすものがおすすめです。
- 求人数が多い
- 地方でも求人がある
- 30代でも40代など幅広い年齢でもできる仕事
それぞれについて解説します。
求人数が多い
女性が手に職をつけるにあたっては、求人数が多い仕事を選ぶようにすることがおすすめです。
難易度の高い資格を取得していたとしても、求人数が少なければ転職することは難しくなるためです。
求人数が多い仕事の例としては医療系や美容系の仕事があります。
IT系のお仕事も最近ではリモート可となる求人が増えてきました。
このように、求人量が多い職種を選びましょう。
地方でも求人がある
手に職をつけるにあたっておすすめは、地方でも求人がある仕事です。
働く場所に縛られず自由に住む場所を選べますし、転職や転勤もしやすくなります。
なぜなら、求人数が多ければ需要が高く、地方でも転職しやすくなるためです。
地方で女性の求人が多い職種としては看護師や介護士です。
全国に病院が存在するため、地方でも就職しやすいでしょう。
同様に経理の仕事はどの会社にも必ず存在しますし美容師もどの地域にも存在します。
このように地方でも求人数の多い仕事に関するスキルを身につけることがおすすめです。
30代や40代の幅広い年齢でもできる仕事
手に職をつけるスキルとして30代や40代になっても活躍できる仕事がおすすめです。
出産・育児を終え再就職する30代や40代となったときにスムーズに内定が出ると楽なためです。
場合によっては家事・育児・介護などの掛け持ちでフルタイムで働くことができなかったり、勤務が安定しないケースもありえます。
そのような状況を見越して30代・40代でも通用する職がおすすめです。
例えば経理や総務の仕事などは年齢が30代や40代になっても事務職として長く勤務することが可能です。
派遣から直接雇用まで幅広く採用経路があるため、仕事を探しやすくなります。
30代や40代の幅広い年齢でもできる仕事として事務職を積極的に検討してみましょう。
では具体的にどのような職がおすすめかを次で紹介していきます。
主に
- 医療系
- 事務系
- 在宅系
の職があるため、それぞれ紹介していきます。
女性におすすめな手に職のつく仕事:医療教育系資格
医療教育系の資格は全国どこでも求人があり需要が高いためおすすめです。
具体的な医療教育系の資格には以下があります。
- 看護師
- 介護士
- ケアマネージャー
- 保育士
- 医療事務
それぞれについて解説します。
看護師
看護師の仕事は、女性が活躍している手に職のつく仕事として、最も給与が高く転職しやすい仕事です。
なぜなら、看護師の仕事は激務かつ資格が必要な仕事のため、常に求人が出ているためです。
タウンワークやアイデムといった地方で活発な求人誌でも常に募集があり、時給は一般的な職種の約2倍で募集されていることが多いでしょう。
看護師になるためには国が認めている大学・短期大学・専門学校・看護師学校を卒業し、看護師の国家資格を得るための試験に合格する必要があります。
介護士
日本は超高齢化社会を迎えており、介護士の仕事は常に求人が出ている仕事です。
筆者の友人にも介護士になった方が複数名おり、何度も職場が気に入らないと言っては転職を繰り返していますが、無職になったことはありません。
介護士の仕事はそれだけ需要が高いということです。
まずは無資格の状態で介護施設に就職し、介護職員初任者研修を受けましょう。
介護対象者の身体に触れて介護を行うためには介護職員初任者の資格が必要となるためです。
さらに5年間の実務経験を積んだ上で国家資格である介護福祉士の資格を取得すれば正式な介護士となります。
ケアマネージャー
ケアマネージャーの仕事は、介護保険制度に基づいて要介護者の心身や環境などを考慮して介護プランを組み立てる仕事です。
介護のトータルサービスを考える仕事のため、介護士のキャリアアップとしてケアマネージャーを目指す方が多いです。
ケアマネージャーになるには、年に1度実施される介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要性があります。
また、受験資格を得るためには900日以上の介護の実務経験が必要です。
介護士で実務経験を積み、キャリアアップのためにケアマネージャーを目指すことになります。
保育士
保育士の仕事は国家資格である保育士資格を取得する必要性があります。
ママを経験した30代・40代・50代が活躍でき仕事ですし、地方にも保育園があります。
保育士養成課程のある大学や短大などで専門課程を修了するか、各都道府県にて年に2回開催される保育士の試験に合格することで資格を得ることができます。
薄給であることが社会的な問題となっていますが、子ども好きな方にはとてもやりがいのある仕事でしょう。
医療事務
医療事務の仕事は、医療施設において受付や事務の仕事を行う仕事です。
実は医療事務の仕事は資格取得をする必要はありません。
医療事務を未経験者が目指す場合には資格取得しておいた方が有利になりますが、資格よりも経験が重視される傾向のため興味がある方は先に実務経験を積むようにしましょう。
医療事務の仕事は病院になくてはならない存在のため、需要が高く採用されやすい状況です。
大きく3つの業務があり、窓口業務・レセプト業務・クラーク業務という業務があります。
窓口業務は病院で受付を行い、レセプト業務は診療報酬計算をし、クラーク業務はお医者さんの秘書的な役割を果たす仕事となります。
上記業務の中でも最も重要視されるのがレセプト業務という診療報酬の計算事務です。
病院に来た患者さんが支払う3割負担の料金との差額を健康保険組合に請求することや、医療にかかった点数を計算して請求する事務があります。
事務系エキスパート職
30代や40代になっても続けることが可能かつ需要が高い仕事として事務系のエキスパート職があります。
資格ごとに職種が用意されているため、資格を取ってしまえば就職難易度が低くなり仕事を探すハードルが一気に低くなります。
特におすすめなのは以下の職種と資格です。
- 経理職:簿記2級
- 総務職:社会保険労務士
- 不動産事務:宅建
- 司法書士事務所:司法書士
- 法律(弁護士)事務所:パラリーガル
それぞれについて解説します。
経理職:簿記2級
経理職は簿記2級の資格があると採用されやすくなります。
経理はどの企業でも必要な人員であり、簿記2級の有資格者であれば「知識をしっかりと身につけている」と判断されるため、未経験でも採用されやすくなります。
簿記2級の試験は年に2回、各地の商工会議所が試験を実施します。
本屋でも受験票を配布していることがあるため、経理職志望者は簿記2級の資格受験票チェックしてみましょう。
総務職:社会保険労務士
総務職の仕事は社会保険労務士の資格を持っていると重宝されます。
複雑な社会保険の適用手続きや、労働保険料の計算や給与計算などは社会保険労務士の試験に出てくるためです。
社会保険労務士の資格を取得しておけば、給与計算業務などが出来るため、派遣社員として全国どこでも仕事を探せる状態になります。
また、派遣社員として総務部に所属するだけではなく、BPO業務(給与計算などの外注)を請け負っている社会保険労務士法人に正社員として就職するというキャリアもあります。
社会保険労務士になるには年に1回社会保険労務士協会が主催する社労士試験に合格する必要性があります。
不動産事務:宅建
不動産事務は宅建の資格を持つことで優遇されます。
なぜなら、不動産事務の中に含まれている不動産に関する重要事項の説明という業務は宅建の有資格者にしか許可されていないためです。
宅建事務は接客や問い合わせ対応、データ管理、広告作成、契約書作成と説明など幅広い仕事を行いますが、重要事項の説明は有資格者以外が説明を法律で許可されておらず独占業務となります。
宅建を持つことで自動的に自分にしかできない仕事が出来るため、採用もされやすくなります。
宅建の資格を取得するためには年に1回実施される試験に合格する必要があります。
不動産会社も全国各地にあり幅広い年代で活躍できるためおすすめです。
司法書士事務所:司法書士
司法書士は難易度は高いですが、司法書士の資格があれば全国どこでも仕事をすることが可能です。
さらに司法書士は独立して仕事をすることも可能で、高収入も期待できる仕事です。
司法書士の資格があることで司法書士事務所への就職が有利となります。
司法書士を取得すると独占業務である土地の登記が可能となります。
(司法書士以外は土地の登記を行うことができません。)
資格を取得したあとに実務が必要となりますが、専門性を持って働ける仕事となるでしょう。
法律(弁護士)事務所:パラリーガル
法律(弁護士)事務所で働く人のための資格として、パラリーガル認定資格という資格があります。
パラリーガル資格者の仕事は弁護士事務所にて弁護士のサポートをすることです。
弁護士事務所に届く郵便物の仕分けから、訴訟資料のファイリング、訴状の起案(訴訟文章の書き起こし)など、多岐にわたる仕事があります。
パラリーガルの資格には3つのステップがあります。
- エレメンタリー・パラリーガル
- インターメディエイト・パラリーガル
- アドバンスド・パラリーガル
最初の資格であるエレメンタリー・パラリーガルの資格の受験資格として法律事務所での1年以上の実務経験またはエレメンタリー・パラリーガル認定資格講座の修了が条件となっています。
法律事務所で働くにあたって資格は必須ではありませんが、未経験者は資格を取得した方が法律用語などを理解出来ていると判断されて採用されやすくなります。
パラリーガル資格を取得すると法律事務所で働きやすくなるだけではなく「こんなことでも訴えることが出来て勝てるのだな」という法律知識も身につきます。
法律事務所の志望者はパラリーガルの資格取得を目指してみましょう。
在宅でも可能な仕事
在宅で仕事ができれば住む場所に縛られず働くことができます。
仕事内容によっては働く時間も自由になることがあります。
そのため、フレキシブルな生活を送ることができるようになるでしょう。
徐々に在宅案件は増えていますが現状、在宅でも可能な仕事として以下の仕事があります。
- WEBライター
- WEBデザイナー
- プログラマーまたはSE
それぞれについて解説します。
WEBライター
WEBライターの仕事は在宅で仕事ができるおすすめの仕事です。
WEBライターの仕事は記事の作成する仕事です。
最近ではWebメディアと呼ばれるインターネット上での読み物が増えており、そのライティングをする仕事が多くなってきました。
在宅で働く時間の縛りもないため融通がききやすい仕事でしょう。
記事が完成して、クライアントに納品してOKを貰えれば良いため、クライアントのニーズを把握し期日を守って仕事をすることで安定して仕事ができます。
育児中で子供が眠ったあと、夜中に作業をする女性ライターもたくさんいます。
WEBライターの仕事の仕事を始めるにあたっては得意分野を活かすことがおすすめです。
最近では専門性を求められていますので自分の知見が活かせる分野を選びましょう。
WEBデザイナー
WEBデザイナーは企業や個人から依頼されたWEBサイトのデザインを制作し、クライアントの希望通りのデザインのWEBサイトを作成する仕事です。
デザインが好きな方やものづくりが好きな方におすすめです。
最近ではオンラインでWEBデザイナーのスクールがあり、そちらで技術を習得することができます。
また制作案件はランサーズやクラウドワークスといったクラウドソーシングで請けることができます。
デザインが好きで在宅で仕事をしてみたい方はWEBデザイナーに挑戦してみましょう。
Webデザイナーのデメリットも含めて知りたいという方は、『「Webデザイナーやめとけ」って本当?本当の理由とデメリット回避の仕方』の記事も参照してみてください。
プログラマーまたはSE
プログラマーも在宅の仕事が多い職種です。
プログラミングを覚える必要がありますが、技術者が少ないため高単価で請けることができます。
請負として開発物を納品する働き方もありますが、リモートで他のメンバーと一緒に開発するといった案件もあります。
さらにフリーランスとして働くだけではなく会社員として雇用されながら、在宅勤務で給与をもらうことも可能です。
プログラミングスクールもオンラインで受講できるため、興味ある方は各プログラミングスクールが主催している無料相談で気になる点を聞いてみましょう。
まとめ
今回は、手に職をつけた女性のキャリアが強い理由と、おすすめの職種について解説しました。
手に職をつけた女性のキャリアが強いのは以下の理由があるためです。
- 長期でキャリア形成ができる
- 結婚しても夫の収入に依存しなくても良い
- 夫の転勤があっても仕事が見つかりやすい
- 出産後の仕事探しがスムーズ
おすすめなスキルの要件として以下の要件があります。
- 求人数が多い
- 地方でも求人がある
- 30代でも40代など幅広い年齢でもできる仕事
手に職のつく医療教育系の資格として、以下の資格があります。
- 看護師
- 介護士
- ケアマネージャー
- 保育士
- 医療事務
事務系では以下がおすすめです。
- 経理職:簿記2級
- 総務職:社会保険労務士
- 不動産事務:宅建
- 司法書士事務所:司法書士
- 法律(弁護士)事務所:パラリーガル
在宅で仕事をしたい方には以下の仕事がおすすめです。
- WEBライター
- WEBデザイナー
- プログラマーまたはSE
手に職をつけて強いキャリアを身に付けましょう。